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Weekend Strummer

ウィークエンド・ストラマー。
世間知らずのオジサンが脈絡無く語る、ギター・アフリカ・自閉症。

突然の雨も美しい話 (山下達郎の雨)

2011-05-28 17:13:50 | その他

日本は一部入梅したそうです。かたやラオスも雨季が始まり、これからしばらくはお互いに雨が続きます。

ところで、山下達郎が作る楽曲の歌詞には「雨」がよく出てきます。意識して聴いてみると、かなりの頻度です。有名なヒット曲「クリスマス・イブ」は歌いだしから「雨は夜更け過ぎにー♪」ですし、初期の作品には「2000トンの雨」なんて、すごいインパクトのあるタイトルを持つものもあり、これほど雨が好きな作家もいないでありましょう。日本音楽界のクロサワ・アキラと呼ばれる所以であります。

山下達郎本人が公言しておりますが、初期はあまり歌詞にこだわらなかったそうです。メロディやリズムを優先し、それに合うか否かのみが歌詞としての言葉を選ぶ基準であったようで、そのせいかじっくり読んでみると意味不明な言い回しが多く目に付きます。ただ、その意味不明な部分に何故か自然な流れが汲み取れて、中にはすごく良い歌詞もあるんです(たぶん偶然だと思いますけど)。

例えば、初期の作品の「夏の陽」という曲の歌詞は、具体的に何を言いたいのかサッパリ解らないにもかかわらず、しかしダリの絵画を彷彿させる雰囲気があって私は大好きです。シュールレアリスム。

雨という言葉はやはりネガティブな意味を持つ場合が多く、前述の「クリスマス・イブ」では、恋人との再会に淡い期待を抱きつつ、事態を悲観的に考える主人公の心情を「雨が雪に変わるだろう」と歌っていますし、「2000トンの雨」では、自分の孤独は大量に降る今日の雨のせいである、と井上陽水みたいに暗い内容になっています。

最近の作品では歌詞が洗練されてきて、無条件にカッコいいフレーズが増えてきました。雨という言葉にも「人生を豊かにするための試練」というような、ポジティブな意味を持たせることが増えてきたような気がします。

それはそれで良いんだけど、シュールで解りづらかった昔の歌詞に出てくる残酷に強い雨にも、オールド・ファンは懐かしく自分の若かりし日々を思い出すのでありました。

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ニコニコカメラ

2011-05-21 00:20:31 | 自閉症

自閉症児である我が娘は、他人と視線を合わせることが苦手でした。

名前を呼ばれた時に呼んだそのヒトを見る、ということができなかったんです。これは「聞こえているくせにワザと無視する」という陰湿な行動ではなく、自閉症児の悲しい特徴なんです。

カメラを向けても同様で、ハーイこっち見てーこっちこっちー、などと明るい声を出して誘っても無駄。注目したことなどありませんでした。ですから幼い頃の娘の写真は偶然の産物以外、すべてそっぽを向いたものばかりです。

行動療法を行うようになって、ようやく他人と視線を交わすことができるようになりました。おかげで3歳以降の写真にはカメラに眼を向けたものが多くなります。ただ、そのほとんどが表情に乏しく、特に笑顔が極端に少ないです。

で、パパ・カメラマンとしては笑顔をカメラに収めたくなります。何とかして娘の笑顔を引き出そうと躍起になる。

カメラを構えた私をボーっと見ている娘の顔に少しでも変化があると慌てて、おお!いいねいいねっカワイイよ!などと褒めながらシャッターを切る。でも撮れた写真を見ると娘は笑顔を作っているわけではなく、単に顔をゆがめただけだったりするんです。それでも父親が褒めるものだから「これでいいのだ」と思い込んだ娘は、カメラを向けると積極的に顔をゆがめて褒めてもらおうとするようになってしまいました。歯をむき出して、しかし眼は笑っておらず眉間にシワ。眼には敵意が感じられないので「怒っているわけではない」というのはわかるんですが、やっぱりこの表情は不自然です。記念撮影しても、他のみんなの笑顔の中で独りだけしかめっ面の娘。

んもー、ちがうんだけどなー。ま、しょうがないか・・・。

幸いにも13歳頃から笑顔の割合が増えてきました。こちらが何を求めているのか、だんだんとわかるようになってきたみたいです。最近の撮影時には可愛いスマイルを見せてくれるようになりました(相変わらずの親バカですが)。

もちろんそれで良いんだけど、しかし昔のしかめっ面もけっこう楽しかったよな、と時々懐かしく思い出すパパ・カメラ。

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メイカーズ・マーク

2011-05-14 19:02:49 | その他

バーボンはトウモロコシを主原料としてアメリカのケンタッキー州で作られるウィスキーです。

「ケンタッキー州で作られる」ということが重要らしく、味からすれば絶対に同じカテゴリーに入るはずのジャック・ダニエルズはお隣のテネシー州産であることから、厳密にはバーボンとは呼ばないのだそうです。実際、ジャック・ダニエルズのラベルには「バーボン」の文字は見当たらず、「テネシー・ウィスキー」とだけ書かれております。

最近のお気に入りは「メイカーズ・マーク」であります。壜の栓が封蝋(ふうろう)されているのが特徴です。赤い蝋が滴る有機的な雰囲気とシンプルなラベルが、親しみやすいデザインになっています。

肝心のお味ですが、ブログで紹介するくらいですから、これが当然うまいんです。

他の一般的なグレードのバーボンのアルコール含有率が40%であるのに対し、メイカーズ・マークは少々高めの45%。アルコール含有率が高いのに口当たりがまろやかに感じられるのが不思議です。更に、飲んだ直後の後味に独特の旨みが感じられるんです。

しかし、この「独特の旨み」は時に曲者にもなります。この旨みがあとをひくので、ついつい飲むことに熱中して杯を重ねてしまい、予期せぬ深酒になってしまうこともしばしば。

酒の旨さもほどほどがよろしいようで。

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何でも食えると思うなよ。

2011-05-07 16:19:52 | ラオス

出張先で泊まったゲストハウスの玄関で見つけました。変わった昆虫。

ナンダコレ?

妙な格好です。

体長3センチくらいでしょうか? 脚が長いので大きく見えます。

翅(はね)の形がカメムシに似ていますが、その下の腹部背面がそっくり返っています。飛行機の垂直尾翼みたい。頭部が首のように長くて、その先にあるのは口吻だと思いますが、硬く尖っていて短めの脚のよう。邪魔に思えるくらい長い。背面の翅の間には細い突起があって、アンテナのようにも見えます。

まさかリモコンで動くんじゃないだろうな・・・。

見たことのない虫なので、ついつい馬鹿な想像をしてしまう私です。

近くにいたラオス人の同僚を呼んで尋ねてみました。

この虫、食えるの? 食えるとしたら、うまいの?

突拍子もない変な質問ですが、ラオスのヒトタチは何でも食べちゃうので念のため訊いてみたんです。そしたら「毒があるから触るな」ですって。

こんな不気味な昆虫、もとより触る気なんてありゃしません。

帰宅後にインターネットで調べてみました。

想像したとおりカメムシの仲間で、サシガメっていうんですって。刺すカメムシ。

肉食で、長く硬い口吻で動物を刺して吸血する種類もいるらしい。ヒトを刺す場合もあって、その際には厄介な病気を媒介することもあるそうです。

触らなくて良かった。

あ、食べなくて良かった、かな?

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