ラオスに来ております。
最近、ラオスでの食事は麺料理ばかりです。カオニャオを軸とした伝統的ラオス料理もおいしいのですが、やはり麺類は食べやすい。つるつるっと抵抗なく食道を伝って胃袋に納まってくれます。独りの気楽な食事は簡単な麺類に限る。
ビエンチャンでのお気に入りは鶏肉添えのカオピャック。いくら食べても飽きがこない。
ですが、お気に入りのカオピャック屋さんは日曜日はお休みなんです。休日のランチ、何を食べよう?
すきっ腹を抱えて人気(ひとけ)のまばらな休日のビエンチャンをさまよっていたら麺屋さんを見つけました。お客が一人もいなくて、だけど麺をゆでる寸胴鍋からは盛んに湯気が立っています。営業中であることは確かです。
初めてのお店だけど、麵が食べられるならなんでもいいや。入ってみよう。
奥から出てきた店員さんに大盛り一杯を注文します。
なにが出てくるかわからないのに、なんで大盛りを頼むのか…。
ほどなくしてテーブルに運ばれてきたどんぶりに入っていたのは中華麺でした。ミーと呼ばれる縮れ麺です。小さめのチャーシューが、そのサイズを補うかのように何枚も麵上に置かれております。
レンゲでスープをすくってヒトクチ。うむ、おいしい。癖のない白湯スープです。
箸で麺を持ち上げるとプーンと小麦粉の良い香りがしました。
おお、好好! (ハオハオと読んでください)
こりゃあうまそうだ。
すすりこんだ麺は少々硬めで私好みです。素直においしい麺です。
他にお客はいないし、サーブしてくれた店員さんはすぐに店の奥に引っ込んじゃったし、店内には私しかいないので、周りを気にせず日本式にズズッと盛大に音を立てて麺をすすりこみます。食べ進めていると、麺の下からワンタンが4つほど出てきました。
おお! キミはワンタンメンだったのか!
ワンタンは麺の下に仕込むべし。というワンタンメンの極意をきちんと守っています。
この店、あなどれぬ。
シコシコのワンタンを噛むと肉汁がジュワッと染み出てきます。脂の味との対比でスープの新鮮味が増します。
ああ、おいしい。いつまでも食べていたい。
お勘定の頃合いを見計らって出てきた店員さんに、スマンがもう一杯作ってください、とお願いする私でした。