雨期が始まり、雨を待っていた農家は種子を播きはじめました。
作付け準備は、早い農家だと10月から始めるようです。
雨が降ると土が湿って軟らかくなるので、畑の低い部分から鍬を入れて耕していきます。機械化が進んでいないので、頼るのは鍬1本。時間をかけて地面を起こし、均(なら)していくんです。一日にできる作業は限られているため、農家の畑はどこもこんな風にモザイク状に耕されていきます。
街に住む兼業農家も多くいて、郊外にある田畑には毎朝「出勤」します。そして午後の早い時間には仕事をやめて帰路につきます。暑くなる時間に肉体労働は酷なんです。
通勤に利用されるのは乗り合いトラック。たぶん、普段は資材などを運ぶ普通のトラックが、農繁期には農家の働き手を載せるようになるのでしょう。
定員は決まっておらず、何人乗せてもOKです。ただし、乗るヒトの足は全部荷台に入っていなくちゃなりません。車体後部のバンパーに立つとか、荷台から垂らすなどして足を外に出していたら定員オーバーとなり、ポリスに大目玉食います。罰金も徴収されます。
だからホラ、すし詰め状態なのに割とお行儀よく乗っているように見えるでしょう?