Weekend Strummer

ウィークエンド・ストラマー。
世間知らずのオジサンが脈絡無く語る、ギター・アフリカ・自閉症。

いとしいとしのカオピャック・パー

2022-12-24 19:40:56 | ラオス

カオピャックは米粉で作られたうどんです。ごく一般的なファストフードなので、ラオス国内どこでも食べられますが、地方によって少々特色があります。
米粉で作られたカオピャックは小麦粉製のうどんよりも腰が強く、咀嚼回数が少しだけ増えます。ほんの数回のちがいなのですが、そのぶん口中で唾液が多く分泌されるため、しっかりと出汁を取ったスープじゃないと麺に負けてしまいます。
以前ご紹介したビエンチャンのカオピャック・センは鶏のスープがベースとなっていました。
今回登場するのはカオピャック・パー。魚の出汁が使われたサバナケットのカオピャックです。魚はラオス語でパーっていうんです。
サバナケットでカオピャックといえばスープはパーです(なんのこっちゃ)。
短期間の滞在中、いろんなところで食べた中でイチバンはここ!と決めたお店は「エムノイ・カオピャックパー」。


看板もないのでごく普通の民家みたいなエムノイ・カオピャックパー


店先に設えられた小さなキッチン。
小さめのスプーンですくった魚のミンチが10個ほどスープ鍋に入れられます。つみれです。つみれに火が通る頃、打ち粉まみれの生カオピャックが投入され、一緒に煮ること数十秒。つみれと麺がどんぶりに取られ、別の鍋で調理された魚の切り身が載せられ、スープがかけられ、その上にカリカリに揚げられたオニオンがネギと香草のみじん切りと一緒にパラパラと振りかけられ、なんかいろんなラレラレが集合するような形で出来上がります。
テーブルに運ばれてきたカオピャック・パー。湯気がやさしく顔にかかります。

お好みでラー油をかけたりライムを絞ったりして、いよいよ実食。いただきまーす。
つみれのシコシコの歯応えが何とも言えません。きっと自家製だと思います。日本のおでんなどに入ったつみれよりも小振りで、そして程よく硬い歯応えなんです。凝縮したぶん真面目さが強調されているような気がします。余計な添加物が入っていない純粋な優等生タイプのつみれ。
そして魚の出汁が程よく利いたスープ。決して味が強いわけではなく、むしろ優しい味なのですが、同系統の味であるつみれとタッグを組むことで、腰の強いカオピャックをうまく懐柔しています。

あああ、おいしい。ずっと食べていたい。

つみれのヒトカケもカオピャックの一本も残さず平らげた後、どんぶりを両手で持ってグーっとスープを飲み干したいのを堪えて、ラオス流に則ってレンゲで気忙しくスープをすくう私でありました。

コメント
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