Weekend Strummer

ウィークエンド・ストラマー。
世間知らずのオジサンが脈絡無く語る、ギター・アフリカ・自閉症。

親離れ子離れ

2023-12-30 18:42:20 | 自閉症

娘が自立生活を目指して家を離れて4ヵ月が経ちました。
楽観お気楽主義の両親のもとで「人間万事出たとこ勝負」という人生を送ってきた娘がグループホームでの規則正しい共同生活に組み込まれることになり、彼女の生活環境は大きく変わりました。最も大きく変わった点は、両親ではなく支援団体から派遣されたヘルパーさんと一緒に生活するようになったことでしょう。
平日の昼間は障害者が作業する施設に通います。夕方、施設のバスが娘の生活するホームまで送ってくれます。ホーム前の停留所にはヘルパーさんが迎えに出てくれていて、娘を自室に連れ帰り、着替えや入浴をサポートしてくれます。夕飯を済ませたら、次のシフトのヘルパーさんが来てくれます。娘の就寝準備を手伝ってくれて、就寝後翌朝まで同じ部屋で休んでくれるんです。起床後は朝食を摂らせ、身支度を整え、施設からの迎えのバスに乗せてくれます。
慣れないうちは少々ギクシャクしたこともありましたが、現在は娘とヘルパーさんたちとの関係も良いようで、一先ず安心しています。

休日はたいてい外出します。今までは親の外出に付き合わされるばかりでしたが、最近は年齢の近いヘルパーさんと外出することになり、本当に楽しそうに出かけていきます。
街を歩いていて何か欲しがったら予算の中で買ってやってください、とお願いしておりましたら、ある日「書店でこれが欲しかったみたいです」と買ってきてくれたものは肉の本でした。グルメ雑誌「おいしい焼肉店」。中を見るとトングで挟まれたきれいな赤身肉のグラビアが満載。

まったくもー。肉の写真集とは。他に興味を惹くものないのかよ。

少々あきれてしまいますが、本人はニッコニコでページをめくり、肉の写真に見入っています。就寝時間になるとベッドにまで持ち込むほどの執着ぶり。
ま、男性アイドル本に執着を見せるよりは、父は安心できるけどね。
ちなみに翌月に同じ書店で買ってきたのは「きなことあんこ」という和菓子写真集でした…。

週に一度ギターを抱えてホームを訪問する父を、はじめは歓迎してくれましたが最近はケンモホロロ。以前のように「Singする?」と合唱に誘っても「No」などと言って相手にしてくれません。手話で「帰って」などと言われることもあります。

娘の中では親離れがスムースに行われているようで喜ばしいのですが、その反面、我々親の子離れはガタピシしており、複雑な心境を味わう年の瀬であります。

コメント (2)
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