Weekend Strummer

ウィークエンド・ストラマー。
世間知らずのオジサンが脈絡無く語る、ギター・アフリカ・自閉症。

オシッコに求める成果

2010-01-30 00:12:03 | その他の国々
5~6年前の話。ヨーロッパ某国の空港でトイレへ行きました。
小便器の内側、ほぼ中央に黒い小さなシールが貼ってあるのに気がつきました。イエバエを模したような虫のシール。
ナンダコレ? 
私が使った便器だけでなく、そのトイレの小便器すべてに貼ってありました。
あまり気にせず用を足したのですが、ついついオシッコで狙ってしまいます。集中してかけちゃった。
別の空港のトイレにもありました。貼ってある位置も大きさも同じくらいですが、虫じゃなくてトランプのスペードの形でした。ここでも私は狙いを定めてしまう。
思うに、これはトイレを清潔に保つ工夫なのではないかと。男性の小便器の周りはオシッコのしぶきが散ってしまう。これはきっと特に狙いを定めず、漠然と便器の中にオシッコをしているからだと思います。
便器内中央部に的(まと)を設けると、男性はなぜかそれを狙ってオシッコをかけるため、しぶきが分散することなく、その結果、トイレが清潔に保たれる、と。

かなり以前の経験になりますが、日本の居酒屋などではトイレの小便器に角氷が盛ってあることがありました。
酔って用を足した後、水を流さずトイレを出てしまう輩が多いんです。そうするとトイレが臭う。氷を入れておくと少しづつ融けて水になり、便器を洗い流してくれるんです。
そういうトイレに出会った場合、多くの男性は氷の小山のどこか一点に狙いを絞り、集中してオシッコをかける。オシッコの熱で氷を融かし、山を崩そうとする。首尾よく氷が融けて「カシャ」と音を立てて崩れたりすると、お、やったー。かなり充実した気分になります。けっこうバカです、私たち。
そんなことしたって何の得があるわけではないのはわかっているのに、我々は単なる排泄行為にも何らかの成果を求めてしまう。
前述のヨーロッパの空港のトイレは、そういった心理をうまく利用しています。

と、ここまで書いて、ネットで検索してみました。小便器の標的。
私の経験はかなり以前のハナシですし、もしかしたら、私が知らないだけで日本ではすでに普通に使われているのかも。

・・・やっぱり日本でもかなり一般的みたいですね。
さもありなん。
ターゲット・ステッカーという商品だそうです。良いネーミングだ。
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自閉症児のお気に入り2

2010-01-25 02:47:22 | 自閉症
前述のエルモたちほど長期に渡るものではありませんが、娘が急に執着し始めるものがあります。
そのほとんどが紙製で、例えばある雑誌の1ページであったり、飛行機の座席ポケットに入っている避難経路のパンフレットであったり、あるDVDのパッケージであったり、と様々です。
気に入るポイントは、私が想像するに、その材質であったり、描かれているキャラクターだったり、色使いだったリ、と、これも様々。
この執着はかなり徹底したもので、常に自分のそばに置いてペラペラ感を手で楽しんだり、時折じっと見入ったりしています。就寝時には寝床にも持って行きます。
しかし、こういう紙系のお気に入りに対する興味は、始まった時と同じように唐突に終わります。比較的短期間、だいたい1週間くらいです。たいてい最後はびりびりと破って屑籠に捨てます。破り方も真っ二つと言った生易しいものではなく、細かく紙吹雪状態にしてしまいます。可愛さ余って憎さ百倍、と言ったフレーズが連想されるほどです。
捨てるまでの執着が強かったことを知っておりますから、そんなに簡単に棄ててしまって良いものか、あとでまた恋しくなって困るんじゃないか、親としては心配になってしまいますが、そんな心配は無用で一旦捨ててしまったら二度と執着しません。未練一切無し。
物欲が強く、加えて古いものを捨てられない貧乏性のため、年を負うごとに身の回りにいろんな品物が増えてゆく父ちゃんからすると、ちょっとうらやましい性格です。
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有馬義男の豆腐

2010-01-21 09:04:50 | その他
宮部みゆきの長編小説「模倣犯」では、残虐な連続殺人事件を軸に多くの登場人物のドラマが描かれています。
主人公の一人、アリマ・ヨシオは齢七十を過ぎた豆腐職人。
昔ながらの方法で作る豆腐の味は評判で、町内に多くのファンを持つほどです。豆腐というデリケートな食品を扱う経験からか、彼の言動にはいつも優しさがにじみます。
小説中、彼の幸薄い娘と孫娘に重大な不幸が降りかかり、彼の家族はまるで豆腐のようにもろく崩れてゆく。
しかし、アリマ・ヨシオは不幸な境遇に立ち向かう。
少々クタビレ気味の身体と、今もなお頑強な精神で。
心中に湧き上がる悲しみは自分の中に封じ込めて外に漏らさない。
とてもカッコ良く、魅力的な人物です。
その姿勢に同情が強まり、気がつくと落涙している、というページが何箇所もありました。

ラオスでも、時々うまい豆腐に遭遇することがあります。
固すぎず、もろすぎず、器の中で正座するようにきちんとした形を保ち、滑らかな口あたりの中にしっかりと豆の味が広がる正しい豆腐。
あぁ、これはアリマ・ヨシオの豆腐だ。
お懐かしゅう。おじさん、お元気でしたか?
豆腐の味から彼の優しさを思い出し、さらに気の毒な人生を連想し、涙目で豆腐を食べる私。
冷奴にワサビでも入れたのか、といぶかしげに問う妻。
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ルアンナムターの日食

2010-01-18 00:45:43 | ラオス

金曜日にルアンナムターに出張することになりました。
ビエンチャン・ルアンナムター間の飛行機は月水金の週3便なので、金曜に行くと月曜まで帰って来られません。ということは週末をルアンナムターで過ごすことになるわけです。
私は自宅にいることが大好きな、自他共に認める出不精オトコ。私の週末は自宅でギターを弾いて娘と遊んで気ままに楽しい時間を過ごすためにある。
それなのにルアンナムター行きかぁ、なんかツイてないなぁ。
でも仕事だからしょうがない。気を取り直して、出かけてこよう。

金曜日の午後3時半過ぎ。
ルアンナムター市内を、同僚が運転するクルマで移動している最中、なんだか周囲が微妙に暗くなってきました。
気温もかなり低くなってきています。ビエンチャンより北に位置するルアンナムターとはいっても、この気温低下は急すぎる・・・。
数秒後に思い出しました。
今日は1月15日! 日食の日だ!
ちょっとクルマ止めて止めて!
2010年1月15日はミャンマーや中国の一部で皆既日食が見られる日でした。ビエンチャンでは見られないだろうから、せめてルアンナムターまで出かければ部分日食が見られるかもなー、と昨年暮れの時点では考えていたのに、年が明けたらコロッと忘れてしまっておりました。

ラオスでは部分日食です。サングラスと日よけコーティングしたクルマの窓ガラスを通して、それでもかなり眩しかったのですが、三日月のような太陽を見ることが出来ました。
いやー、ルアンナムターに来て良かった! ツイてるなぁ、俺って。
優越感たっぷりでビエンチャンにいる妻に電話したら、
「こっちでも見えてるよ」。

・・・やっぱツイてないよなぁ、俺。


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ヨッパライ自閉症

2010-01-14 00:42:52 | 自閉症
先日、久しぶりに焼肉でも、と思い、家族3人で市内の韓国料理店に行きました。
入店してテーブルに着いたとたん、各種キムチやチヂミ、小魚の佃煮などが乗った小皿がテーブルに並べられ、なんとなく華やかな雰囲気です。プルコギと豚の三枚肉を頼むと、鉄板でジュージューと焼いてくれました。

ここ数年、蒸留酒一本槍の私は韓国焼酎ジンロの小瓶を注文し、肉が焼けるまで、ショットグラスで飲んでいました。
どういう製造方法なのか知りませんが、ジンロは甘い口当たり。でも、その甘みがくどくなくて飲みやすく、スムースに喉を通る楽しいお酒。喉に負担がないせいか、さほど飲んだ自覚がないのに気がついたらかなり酔っていた、なんてこともありますが。

焼けた肉とキムチを生の白菜の葉に乗せ、スパイスにニンニクのスライスや唐辛子のかけらも加えて包みます。そのまま大口を開けて「ウム」という感じでほおばり、しばし咀嚼。
当初は白菜に舌を取られて味がよくわからないのですが、噛むうちに白菜の隙間から肉とキムチの味が見え隠れし始め、次第にはっきりしてきて、そこにニンニクと唐辛子の辛味が加わり、なんともいえないお味になります。嚥下した後も口中の粘膜に毒のように張り付くニンニクと唐辛子の刺激。それをジンロの甘みで洗い流すと、ほーっと息が漏れる。なんだか一仕事終わったような気分になります。

少々腹が落ち着いた頃。
気がつくと私のジンロのグラスが空になっているんです。
あれ? おかしいな? さっき注いで、その後は飲んでいなかったはずだけど・・・。
娘でありました・・・。しまった。焼肉に夢中になって、娘に注意していなかった。
こちらが目を離している間に自分の飲み水と間違えて飲んじゃったようです。甘い口あたりに特に抵抗感なく、飲んでしまったのでしょう。

まぁ、飲んでしまったものはしょうがない。吐かせる訳にもいかないし。
さて、この自閉症児、酒を飲むとどうなっちゃうんでしょう?
興味津々で観察しておりましたら、確実に酔ってるんです、こいつ。
顔の血色が良くなり、頭を盛んに振って上機嫌。ケラケラと笑い、しかし、少々目が回るのか、時々おでこに手を当てて考え込むようなポーズをとってみたり。
こいつ酔ってるよー、イッチョマエだー、などと指をさして笑う両親。
そのまま楽しい雰囲気で夕食を終え、帰宅。娘はソファに直行し、ぶっ倒れてそのまま熟睡。2時間ほど眠って起きた彼女は、「お水飲ませて」と要求。ごくごくと大量の水を飲んでいました。「酔いざめの水飲みたさに酒を飲み」と、古川柳に歌われるほどです。やっぱり酒の後の水はうまいんだなー。
その直後、盛大なゲップを吐き、それがすさまじい臭い。
ゲップの臭さもイッチョマエ。
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