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カランコエの花 2018 70点

2019-05-25 15:41:24 | 映画


カランコエの花 2018
70点


高校のクラスにLGBTの人がいるという
噂が広まる...



31歳 中川駿監督の
39分の短編映画です

高校という閉鎖空間の中でおこる
繊細、けれど重大な噂が波紋を呼び
クラス内に変化をもたらしていく
誰がLGBTなのか

というサスペンス風味を持たせつつ
(先生の癖とかちょっと都合もいいんですけれど)


差別、友情、他人への理解などの
普遍的なテーマを盛り込んでくるのは
胸を抉られました


そんで

カランコエという花の花言葉は
「あなたを守る」

ということを主人公は知りますが

守る、という行為の難しさは
誰もまるでわからない

距離を置くのか、隠すのか
知らないフリをするのか
世の中の正論で包むのか
暴力で解決するのか


登場人物のとる選択肢は
どれも
守る、とは程遠い
けれど、日常的に誰もが
とってしまいそうな
行動ばかりなのがとても痛々しかったです




日本もようやくLGBTという
言葉が世の中に浸透してはいるけれど

はたしてLGBTという言葉で
すべてを理解できるのかと

タイでは性別を
18種類にわけてたりもするので

それだけ繊細で多様な問題なんです

それをLGBTという言葉で型にはめて
安心したい、安心してる
だけなんじゃないかと

そんなことを問いかけられてるように感じました


異物という言葉あえて使いますけど

異物を目の前にした時
どう受け入れるべきか

なぜ異物と感じてしまうのか
なぜ異物ではいけないのか
なぜ異物を恐れてしまうのか

そこらへんの
差別意識の根底にある

何かとちゃんと向き合うべきだと

監督に問いかけられてるような

映画でした〜