下手の横好き日記

色々な趣味や興味に関する雑記を書いていきます。
ミステリ・競馬・ピアノ・スポーツなどがメイン記事です。

稲垣版金田一『悪魔が来りて笛を吹く』

2007-01-05 23:59:59 | 雑記
なんだか、正月特番恒例になってきた感のある稲垣・金田一耕助。
おどろおどろしい舞台で起こる連続殺人!
いかにも横溝作品という仕上がりでしたね。
多少、大時代的な部分や、過剰な演出があったけれども、
正月番組だから、アレくらいのテンションでいいのかな(^^;

原作の『悪魔が来りて笛を吹く』をパラパラと見てみました。
台詞回しなどは、割りに原作に忠実なところもありましたが、
削られた部分も多く、演出的にも全然違う感じです。
まあ、結構長い作品を2時間程に収めるのだから仕方ないですね。
活字を映像化するのは大変でしょうし。
金田一が見破ったフルート曲の謎も、原作では最後に犯人の告白で分かるようになってます。

来年は何なのでしょうか?(多分、やりますよね)
『犬神家の一族』『八墓村』『女王蜂』『悪魔が来りて笛を吹く』と来たので、
次は『獄門島』とか『悪魔の手毬唄』とかかな・・・

金田一耕助って、島とか村とか、特殊な場所で活躍する感がありますが、
実は都会の歓楽街で起こった殺人なんかも日頃は手がけてるんですよね、
ゴージャスさには欠けるけど、そういうのもTV化して欲しいな、なんて。

有栖川有栖『有栖の乱読』

2007-01-05 23:59:59 | 
これを読めば有栖川有栖のすべてがわかる!というわけではないですけど。
エッセーなので速く読めましたが、読みごたえたっぷりの本です♪
内容としては、全部で3つのパートに分かれています。

第1部は、有栖川氏が幼少の頃からの読書遍歴をつづった随想です。
幼稚園の頃の話から始まって、専業作家になるまでの本との関わりについて、
色々な作品を紹介しながら、また氏の当時の様子を交えながら書いています。

読んで思ったのは、こういう読書をしてきた人だからああいう作品が書けるのかということ。
本当に、「本」というものに対して、愛着を持っているんだと思います。
私自身のことを振り返って、結構共通する部分もあったのは嬉しかったり。
そうそう、ホームズだよね~!とか。結構SFも読んだよな~とか。
『狼王ロボ』も大好きな作品だったので懐かしかったし、
私も積み木好きだったことを思い出したり。

第2部。有栖川氏の選んだ100冊の本(及びシリーズ)が紹介されています。
外国の古典作品は言うに及ばず、国内の代表的ミステリが網羅されていて、
しばらくミステリから遠ざかっていた者としては有り難い100選でした。

ここに紹介されている本にも、読んだことがあるものはありましたが、
「あれ、そんな話だっけ?」とか、忘れてるのがショックでした(^^;
読みたくなった本もあるので、メモって書店をのぞきに行こうと思いました。
外国人作家の最近の人のは、あんまり読んでないですね。
フォーサイスとか、ぐらいかな。J.アーチャーも少ししか。

第3部。有栖川作品の本人解説で『朱色の研究』までが載っています。
読んだことの無いのは『幻想運河』と『山伏地蔵坊の放浪』がありました。
火村や江神のシリーズではないけど、読んでみたくなりました♪
(『幻想運河』は買ってあるんですけど)

あの作品の裏に、こんなことがあったのか!という興味もさながら、
作者の意図のようなものも書かれていて、参考になりました。
作家の書くエッセイ本って、作品からは分からない一面が表れていて、
非常に好きなんですよね~(^^) 読んで良かったです!