2015年10月31日と11月1日に「生きた建築ミュージアム・フェスティバル大阪2015」という企画があったので、2日とも出かけました。
先ずは、大丸心斎橋店本館。
大阪市中央区心斎橋一丁目7-1
京阪淀屋橋駅から御堂筋線で心斎橋駅(南改札口)より地下道で直結、表側は御堂筋に、裏側は心斎橋筋に面しています。
本館は全面改装のため、2015年12月31日から休館し、 2019年9月にリニューアル再開したので、建て替えられる前に見ておかなくてはと、2015年10月31日に出かけました。
1717年に京都で創業した大丸呉服店が、心斎橋の地に店舗を構えたのは1726年。明治に入って1918年、建築家ウイリアム・メレル・ヴォーリズによってゴシック様式の近代的な4階建の店舗が建てられました。ヴォーリズにとって商業建築はこれが初めてでしたが、1920年に火事で焼失してしまい、引き続きヴォーリズによって、1922年から1933年まで10年以上かけて、耐火耐震の鉄筋コンクリートで再建されたものが現在の建物です。大丸の構造設計は通天閣を設計した、内藤多仲が担当しています。地下3階、地上8階、塔屋5階。
御堂筋側の外観はネオ・ゴシック様式に基づくアール・デコ調で、落ち着いた印象です。北端上層に水晶塔があります。
(改修後の新本館は10階建て、7階までの外観は元のままで、水晶塔も残されています)
雪の結晶のような正面玄関廻りのデザイン。
御堂筋側玄関ホールの天井。
心斎橋筋側の正面玄関アーチには、テラコッタでつくられた大丸のシンボルであるピーコック(孔雀)が飾られています。
複雑に上り降りする階段と踊り場。
屋上。
1933年頃の7階洋食堂の写真。
1階の天井装飾、エレベーターホール、ステンドグラスや大理石、レリーフなど、ヴォーリズ建築の華麗な装飾がそこここに残され、見事なものでしたが、買い物客もたくさんおられたので、内部の撮影は不可でした。
北隣に建つ大丸北館。