2004年5月24日と30日にも岡崎の別荘庭園群を見て回りました。
岡崎地域の南端、都ホテル(現・ウェスティン都ホテル京都)にも美しい日本庭園があります。
宴会場葵殿に面した南斜面にひろがる庭園は、七代目小川治兵衛(植治)によって1933(昭和8)年に作庭されました。池や流れを「沢飛び」で渡る手法、琵琶湖西岸から疏水船で運ばれてきた縞模様のはっきりした「守山石」の配置などに特徴が見られます。
殊に、急斜面の自然地形を活かしてデザインされた「雲井の滝」と呼ばれる三段の滝は、小川治兵衛の作品の中でも傑作といわれています。
いろいろな種類の灯籠がありました。
庭園は葵殿の改築(平成4年10月竣工)にあたり復元整備されました。
ホテルの中を通って上の階に上がり、別館佳水園南面の庭園に出ました。
こちらは七代目の長男 小川白楊によって、1925(大正14)年に作庭されました。自然の巨大な岩盤を活用し、琵琶湖疎水の水を引き入れて見事な滝を創出しました。
佳水園の中庭は、1959(昭和34)年、村野藤吾によって建物とともにデザインされ、醍醐三宝院の庭を模して造られました。白砂敷きの中に緑で、秀吉の馬印の瓢箪徳利と円形の杯、そして流れるせせらぎでお酒を表現しています。
都ホテルの上階から北方面を見ると、岡崎地域と大文字山、比叡山が遠く見渡せます。