今日は二十四節気の「立冬」だ。
立冬の次が「小雪」で、冷たい雨が雪へと変わり、雪が積もり始める「大雪」、そしてその次には昼が一年中で一番短くなる「冬至」がやって来る。
この街はそんな感じで、少しずつ冬がゆっくりと浸食し始めているけれど、都内では昨日の最高気温が27度超えだったそうで、これでなんと今年143日目の「夏日」を記録したそうだ。143日間も「夏日」に見舞われるということは、1年間のうちの約4割が夏だということだ。異常を通り越している。もうこの国に「春」と「秋」はなくなってしまった。
地球はいつまでもつんだろうか?
そんな昨日の夜は、冷たい雨が降って暴風が吹き荒れる中、夕食を済ませてすぐ「ジム」に行った。
お腹を鍛える「ターゲット・アブス」まで1時間ほど時間があったので、「エアロバイク」に跨って有酸素運動をやった。結局、40分間、14キロを漕ぎ、300キロカロリーの消費だった。
「エアロバイク」を漕ぎながら1台1台の器具に備え付けられているテレビ画面で7時のNHKニュースを観ていたら、ガザ地区の惨状が映し出されていた。
ガザの保健省の発表として、子ども4237人を含む1万人もの死亡が確認されたという。子ども4237人って・・・。
これはもうジェノサイドだろう!
それにしても、イスラエルもそうだけど、アメリカもアメリカで、ましてやハマスも酷過ぎる。仮にこの悲惨極まりない争いが終結し、イスラエルがハマスを排除してパレスチナ自治政府に統治を委ねたとしたって、このパレスチナ自治政府内には腐敗と汚職が蔓延しているという報道もあり、パレスチナ人の支持も低いという。それはアメリカ政府もイスラエル政府もおんなじで、国民の支持率は低く、かなりの綱渡り運営を強いられているわけで・・・。
そんな辛い報道を目の当たりにしながら、このオレときたら、「エアロバイク」に跨って自分の健康保持のためにせっせとペダルを踏み込んで、カロリー消費を気にしてる。
ああ!
45分間の「ターゲット・アブス」を終えて、たっぷりと掻いた汗を拭きながらジムのお風呂に入って外に出た。
真っ暗闇の空から、まだ引っ切り無しに冷たい晩秋の雨が降り注いでいる。
車のドアを開けて運転席に座った。
時間は夜の9時を既に回っている。
夜の雨が降る。冷たい雨が。
なぜか車を動かすことが躊躇われ、風がぴゅーぴゅー音を立て、雨がフロントガラスを濡らすジムの駐車場に車を停めたまま、「キング・クリムゾン」の「太陽と戦慄」をただ薄ぼんやり聴いていた・・・。
今日もこうして終わってゆく。