淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「冷たい風が吹き荒れる夜の街を、独り歩く」

2006年02月10日 | Weblog
 夜の10時。
 仕事を終え、オフィスを出る。
 寒い。途轍もなく寒い。凍えるようだ。
 一旦、仕事を終えて帰ったのだが、携帯で呼び戻され、また職場まで戻ったのだった。

 今日は仕事で何回やり合っただろう。今日は仕事で何人とやり合ったのだろう。
 電話で。携帯で。それから対面で・・・。
 怒鳴りあった。それから、ちょっと笑わせたり媚びたりしたことも。
 でも結局、相手は納得する筈もなく、捨て台詞を吐いたり、皮肉を浴びせたり。
 中には、笑って別れた人もいた。静かに納得したような人もいた。
 それはそれで、とても嬉しいことではある。

 こうして、また組織の暗黒面に入ってゆく。
 今週だけでも、何人の仲のいい仕事仲間を失ったんだろう。
 いや、多分、道端や廊下で会ったりすれば、いつものように平凡な挨拶を交わしたり、それから笑い合ったりするのだろう。
 でもそこに、昔のような優しい交流はない・・・。

 真の友情とは「困ったときに、お金を貸してあげられる関係」だと言った人がいる。
 一般的には、金の貸し借りが友達の間に発生すると、その友情はいびつなものに変わり、結局壊れてしまう。だから友情にお金を絡ませるものではないと言う。
 でも皮肉な見方をすれば、案外本当の友情って「困ったときに、何も言わずにお金を貸してあげられる、或いは出してあげられる関係」こそが、本当の深さなのかも。勿論、いつも貸し借りがあるような友人関係ってのは、いけないけれど。
 ・・・などと馬鹿な事を考えたりする。別にどうでもいいのだが。

 組織という怪物に嫌悪感と軽蔑を抱いていた人間が、組織の中で息づき、組織の中で動き回ってゆく。
 自分の人生に対する絶対に譲れない価値観のようなものが、仕事のベールを被ろうとするから、言いようの無い違和感と、奇妙な居心地の悪さを絶えず抱くのだ。
 そして少しずつ、少しずつ、ダース・ベーター化してゆく。
 
 寺山修司は言う。
 「言葉で 一羽のかもめを 撃ち落すことはできるか?」

 出来るってもんじゃない。そんなの、いとも簡単だ。
 俺はたった今日一日で、何羽ものかもめを撃ち落してしまった。

 もう頼むから、赦(ゆる)してほしい。

 

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