山と自転車

熊本県熊本市在住の「ちよ」です。
ロードバイクの記事をメインで書いています。

ツールド佐伯2016

2016年10月10日 17時32分00秒 | 自転車イベント
昨年に引き続き、今年も「ツールド佐伯」に参加。
このようなサイクリング大会に参加するのはおよそ1年ぶり。

当日朝に佐伯入りする予定だったが、気が変わり前日夜に出発。



8日の夜、大雨の中びしょ濡れになりながら自転車を車に積み、家を出る。
計画性がないと、無駄に酷い目に遭う。

8日未明に阿蘇中岳の噴火があり、その降灰と大雨の影響で阿蘇地域が停電していた。



停電中の阿蘇を通り抜け、大分に入った頃には少し雨足が弱まった。
夜中の1時に「道の駅やよい」に到着し、車中泊。





-翌朝、大会当日-

雨は降り続いているが、ザーザー雨じゃないし走れそう。

スタート地点の佐伯市総合運動公園への到着が遅くなったので、駐車場が遠い場所になってしまった。
駐車場から歩いて受付に行き、車に戻るまで25分。
予定外に時間がかかって、ちょっと焦る。


昨年はBコース(102km)を走り、今回はAコース(164km)を走る。
100人ずつスタートで、運動場に付いた時はSコース(190km)の参加者が既に出発するところだった。
Sコースにはブログにコメントをいただく「繁Gさん」が出られる。
どうぞご無事で…。


急いでスタート地点に向かうが、既にAコースも出発をし始めており、小雨の中私も遅れてスタート。
スタート直前に1008奥さんが私を見つけて、手を振ってくださった。

スタートしてすぐブログにコメントをいただく「ラリィさん」に会うことが出来た。
今日は誰にも会えないかもしれないと思っていたので、会えて良かった。
ラリィさんは私のノロノロペースにしびれをきらし、サーッと先に行かれた。


昨年最初の上り坂が辛かった思い出があるので、私は遅すぎるほどのマイペースを貫く。
今までこうやって無難に完走してきた。

上りで「今日サイクリング大会かな?」と疑問を抱くくらいポツン状態になってしまった…。



上り終えたら長い坂を下る。
濡れたカーブの多い下りでは、50m毎にサポートライダーや警備員が立っておられ、速度を落とすようにと注意喚起されていた。
今までサイクリング大会で、下りカーブで転倒している人を何人も見てきたので、気をつけて下る。





今日はイケダさんと一緒に走る約束をしている。

イケダさんとはブログを通して知り合った。
最初にお会いしたのは2年前の「ツールド南さつま」。
その後何回かサイクリングに誘っていただき、一緒に走った。


イケダさんは東京での出張を終え、九州に戻って来られており今回久々に再会する。
そしてスタートから24km地点の第一エイドでイケダさんと無事に合流。

第一エイドには20人くらい人が残っておられ、ここでは休憩せずすぐにイケダさんと出発。


イケダさんは地元の自転車チームに所属されており、チームジャージでビシッと決められていた。

私の走りを見て、「今日は調子が悪いんですか?」と心配してくれたが、「いつもと一緒です」と返答する。
空を見上げる。
この頃には雨はもう上がっていた…。



ノロノロペースの私が完走するには秘策がある。
①『エイド休憩は極力短く』
イケダさんに、私があんまり遅い時は先にエイドに入って、入口まで食料を持って来てくださいとお願いする。
②『パンクしない』
タイヤはパンクしにくいと言われているグラベルキングを装着。

雨の日は道路端の小石やゴミが道路の中央側に流れてきてパンクしやすいそうだ。


この秘策で今回も完走を目指す。( • ̀ω•́ )ドヤ



山の中を抜けて、海岸線に出る。
やはり海岸線沿いは風がまぁまぁ強い。
イケダさんを風避けにして、28〜30km/hのペースで走る。


ここは43km地点の第二エイド「空の公園」に向かう坂。


一見急勾配に見えるが、海を見ながら上ると、いつの間にか頂上に着くから不思議。








昨年も頂いた「アジのまる寿司」
味は美味しいけど、見た目がちょっと苦手かも…。




空の公園を下りたら、T字路になっていて、SコースとBコースは右折して「鶴御崎」方面へ。
Aコースは左折。
「鶴御崎」方面は灯台が見えて綺麗だけど、坂が辛かった思い出があるので、あの坂に行かずに済んでラッキー。


Aコースの私たちはずっとほぼ平坦な海岸線を走り、60km地点「つるみ農水産物産直売所」で昼食となる。


ここで、昼食を食べ終えた1008さん、長崎のKさん、読み逃げ屋さんと遭遇。

長崎のKさんとも久々にお会いする。
私にはこの大会でないと会えない人がたくさんいる。


外で塀に腰掛けてゴマだしうどん、アジの開き、ぶりの漬け丼をいただく。豪華な昼食で嬉しい。

ペロッと平らげる。



その後佐伯市内に突入。
川沿いや歩道など、色んなところを縦横無尽に駆け抜ける。




86km地点で「すり身バーガー」


?!



イケダさんが向かい風や突風に負けず、じわじわと人を追い抜いていく。
上り坂の手前では人は追い越さなくていいですよ、とお願いすると不思議そうな顔をされる。
「平坦区間で追い抜いた人に上り坂で追い抜かれる時の惨めな気持ち、わかりますか?」と言ったら「ハッハッハッ」と笑っていた…。
もう鈍感だなぁ。

自分にしてはここまで頑張ったので、90km地点辺りで急にスピードダウン。
残り70km、まだまだ遠いなぁ。

彦岳8%の上りを2kmくらいダラダラ上ってclear。



112km地点エイドの「弥生復興局前」
この地域は生姜が有名らしい。


生姜のジンジャーエールや、生姜の団子?
これ、もちもちしてて美味しかった。

どこのエイドも地元の名産品を出されていて、楽しい。

ここでブログにコメントをいただく「繁Gさん」に無事に会えた。
あの灯台の坂を上って折り返して、ここまで140kmくらい走られているけど、まだまだ元気でさすがだなぁと思う。
繁Gさんは「ゴールで待ってるね」と颯爽と出発されたが、その後二度と会うことはなかった。
私のゴールが遅すぎたので、先に帰られたのだろう。
繁Gさんと会ったのも一年ぶりだった。


その後はのんびり綺麗な川を眺めながら、121km地点のエイドに向かう。



「本匠の大水車」に到着。
奥に水車が見える。
木造の水車としては、日本一の大きさとのこと。

この辺の橋には、橋柱に河童の像が飾ってあった。
何で河童?と思って調べたら、佐伯市には河童伝説があるみたい。



ここのエイドには、美味しいと噂に聞いていた「筍寿司」がある。
白い方は「雪ん子寿司(大根と椎茸)」



昨年Aコースで出られたイケダさんは、ここに付いた時にはすでに筍寿司が無くなっていて食べられなかったそうだ。
今年見事にリベンジを果たされた。

昨年より2時間くらい遅い到着だったと思うので、今年は多めに準備してくださったのだろう。


私は、初挑戦で筍寿司2個と雪ん子寿司1個ありつけた。
酢が効いてて美味しい。
筍も柔らかい。

筍寿司を5個も食べた人もいたので、今年も最後の方は食べられないんだろうなぁ。
食べられなかった方は、その悔しさを糧に練習を積み、また来年頑張って欲しい。



イケダさんが「この先私設エイドがありますよ」と教えてくださった。
イケダさんはどこのエイドに何の食べ物があるのか、全部把握されており記憶力が素晴らしい。
もちろん走りの方も常にリードしてくださり、ペースも安定していて頼もしかった。


最後の上りはルートラボで見たら、えげつなかったが、実際はダラダラ上りで、そんなに辛くなかった。


私設エイドでは地元の奥様方が「休んでいってねー」と皆さんに声をかけておられた。


酸味の効いた「かぼすジュース」をもらい、元気復活。


138km地点のエイドで、「読み逃げ屋さん」と再会。
とっくの昔に先に行ったと思っていたのに、びっくり。

1回パンクして遅れたらしい。


それから膝の外側が痛いそうだ。
膝の痛みは地獄の痛み。
ペダルを回すたびに、針で刺されるような激痛が走る。
でもここまで来たら前に進むしかない。

少しでも読み逃げ屋さんの力になればと、イケダさんを風避けにして3人で走る。
ゴールまでもう少し。

テンションの上がった私は、「せっかくなので、ゴールのアーチを通る時に3人で肩を組んでゴールしましょう」と提案するが誰も賛同せず。
…。



そして「カブトムシパン」で話題のエイドに到着。
でももうカブトムシパンはなく、饅頭のみ…。
しかも数が足りなくて半分にカットされているぅ…。


乾燥してパサついた饅頭を噛み締め、格差社会の厳しさを知る。
カブトムシパンを食べられなくてもいい。贅沢は言わない。
せめてしっとりした饅頭を食べたかった…。

スタッフの方が笑顔で、「平日そこの売店でカブトムシパン発売していまーす!」と言われていた。

…。


気を取り直し、その後も3人でアップダウンを乗り越えて走るが、ゴールまで残り1km地点で読み逃げ屋さんがパンクしてしまう。
タイヤを交換しないともう走れない状態らしい。

「自分は大丈夫だから、二人で先に行ってつかーさい。」みたいな感じになって、こちらも「どうぞご無事で…」と後ろ髪を引かれつつ、読み逃げ屋さんを置いて走り出す。


ラストに近づくと脳内で自然と「Hero」が流れ出す。
そして17時にゴール。


制限時間は全然気にしなかったけど、完走出来た。
Aコースは昨年走ったBコースより距離は長いけど、灯台の坂(鶴御崎方面)に行かなくていいのでこっちの方が楽に感じた。
坂が苦手な方は、Aコースをお勧めする。


1008奥さんと1008さん、長崎のKさんもゴール付近に居られて会うことが出来た。
1008奥さんは75kmコースに申し込まれていたが、本日は走らず棄権されたそうだ。
棄権の理由は、1008さんがホイールを忘れて、奥さんのを借りて走られたため…。

何にも言わず自分のホイールを差し出す妻。
無償の愛とはこういうことかと勉強させてもらった。


奥さんに「カブトムシパンはもう無くなっていて食べることが出来ませんでした…。」(´・ω・`)と報告すると、奥さんが「これ食べていいよ」とそっと私に差し出してくださった。


「こ…これは!」((゚□゚;))
1008さんが奥さんへのお礼でカブトムシパンをお土産で持って帰って来たそうだ。

私はそこそこ薄情で冷めた人間だけど、こんな夫婦愛のたっぷり詰まったカブトムシパンを奪うほど落ちぶれてはいない。
お気持ちだけいただきます。
ありがとうございます。

実は私も昨年繁Gさんにカブトムシパンをもらった。
カブトムシパンには特別な想いを抱いている。



ゴール付近でサコッシュ500円を購入すると、抽選で豪華賞品をもらえる催しがあっていたらしいけど、もう終わっていた。
ファスナー付きのサコッシュが欲しかったので、抽選がなくても購入。



読み逃げ屋さん、そろそろ来るかなぁと遠くを見ていたら、サポートライダー3人に付き添われて、無事生還。



この大会全コース最後の走者らしい。

読み逃げ屋さんは一見不運そうだけど、ラスト1kmでのパンクはある意味、強運だよね。




読み逃げ屋さんのゴールを見届け、大会は終了。

今回久しぶりのサイクリング大会参加だったが、普段会えない人にたくさん会えたので楽しかった。


車に自転車を乗せて帰る時に、笑顔で片付けをされている運営スタッフの方々を見かけた。
すれ違ったスタッフの方がジャージ姿で運転している私に気づいて、手を振ってくださった。

沿道で応援してくださる地元の方もたくさん居られた。
すべてのエイドで、みなさん笑顔でもてなしてくださった。

ツールド佐伯、今年も大満足な大会でした。
みなさんお世話になりました。
また来年も出よう。

走った距離:163km
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