ウリパパの日記

自由気ままに・・・

ラドゥ・ルプー ピアノリサイタル 2012.11.08

2012-11-09 21:13:33 | 音楽
昨日の夜、東京オペラシティで、ラドゥ・ルプーのシューベルトを聞いてきました。前回ルプーを聞いたのは学生の頼で、実に28年ぶりです。音楽の友に掲載されていた記事を見て来日情報を知り衝動的に購入したチケット。今年で67歳という年齢もあり、正直あまり期待していなかったのですが会場は満席。拍手に迎えられて登場したルプーは貫禄たっぷり。昔こんなに大柄だったかな?ガンガン鳴らすシューベルトも良しとしようなど勝手に外見から判断してしまいましたが・・・

ところが、前半の演奏を終わり、あまりの素晴らしさに昇天してしまった気分です。どこまでも透明な旋律。無駄な音や濁りが一切なく、奏でられる全ての音が美しい旋律で歌いつづられていきます。シューベルトってこんなに美しい音楽だったっけ?昔ブレンデルのソナタを聞いた時は、難しくて眠気に襲われましたが(笑)、今日のシューベルトは感性に訴えかけてきます。

 前半
  16のドイツ舞曲 D783, op.33
  即興曲集 D935, op.142

 後半
  ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D960 (遺作)

プログラムの前半は、50分以上ぶっ通しで演奏されましたが、全く長さを感じません。唯一気になったのは、即興曲の途中まで会場内で微かに聞こえていたキーキーキーと鳴る音。座席は前から18列目でしたが、ステージ向かって右手の後ろのほうから聞こえてきた感じです。きっとお客さんの補聴器の音だと思います。休憩中に注意を喚起する館内放送が流れていましたが仕方ないですね。

最初の16のドイツ舞曲は初めて聞きました。あまり印象に残る旋律ではありません。続いて演奏された即興曲は馴染みの4曲です。特に3番は中学生の頃弾いていたこともあって感慨ひとしおでした。あんなに自在に音が操れるようになりたいものです。

後半の遺作も衝撃走りました。とかく退屈になりそうな2楽章の何と素晴らしこと。宝石が光り輝いているようです。公演パンフレットでも紹介されていましたがピアニッシモの輝きがルプーの音楽の魅力なのですね。4楽章のクライマックスはさすがに息切れしたかな?という印象ですがこの大曲を弾ききりました。演奏後は熱狂的な拍手でした。しかも驚いたことに、アンコールを2曲も弾いてくれました。

 シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D958から 第2楽章
 シューベルト:楽興の時D780から 第1番ハ長調 

至福の一夜。ピアノの音色に酔いしれたのは、アシュケナージのベートーベン31、32番 (確か東京文化会館)、リヒテルのグリーク抒情小曲集 (神奈川県立音楽堂)以来かな・・


日曜日に続いてのオペラシティーです。コンサートホールへ向かうガレリア(左)とクリスマスイルミネーション(右)が綺麗でした。

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