左の図は「ウェルズの不思議な窓」といいます。
壁に三つ窓があり、顔の正中面にある四角い窓の向こう側にターゲットになる鉛筆の先があります。
こちら側にあるの左の目と右の目がありますが、壁にある両サイドの丸い窓と押して向こう側の円が見えるようになっています。
この場合片目を閉じて、右目で見たらどのように見えるかを右のA,B,Cから選ぶとすればたいていの人はBと答えるはずです。
また右目を閉じて左の眼で見ればCのように見えると思うはずです。
しかし利き目が右であるとすればどうでしょうか。
右目が利き目ならAのように見えると思うのではないでしょうか。
片目でなく両眼で見たときは、どう見えるかといえば多くの人はAのように見えると考えるでしょう。
一般的な利き目の確かめ方によれば、両眼視したときの見え方と、利き目で見たときの見え方がほぼ一致するということですから、右目だけで見てもAのように見えるということになります。
両眼で見たときにAのように見えたとして、右眼だけで見たときにBのように見え、左だけみたらCのように見えるというなら、左右どちらが利き目だか分からないということになってしまいそうです。
実際紙に穴をあけてやって見るとどうでしょうか。
やはり、右の眼だけで見た場合はBのように見え、左の目だけで見た場合はCのように見えます。
両眼で見れば鉛筆の先は真ん中に見えるのですから、左右どちらの目を閉じて片目で見ても両眼で見たときと同じ見え方はしないのです。
そうすると両眼で目標を見たときと利き目だけの片目で見たときとぶれがないというのは、何かの間違いなのでしょうか。
そこでもう一度両眼でターゲットを見ると、確かに鉛筆の先は真ん中に見えるのですが、Aのようには見えていないのです。
Aのように見えると思い込んでしまうと、利き目だけで見た場合もAのように見えるのかなと迷ったりするのです。
右眼だけで見ればどうしてもBのように見えますし、左眼だけで見ればどうしてもCのように見えます。
どちらが利き目であってもこれは変わりませんから、両目で見たときの見え方が問題なのです。
実際に両目で見たときの見え方は次回。