
左の図の青い円に視線を向け10秒ぐらい見つめます。
そうすると青い円の部分が赤みがかり、背景のオレンジの部分が青みがかってきます。
そこで視線を右側の黒い円に向けると、黒い円の周りがオレンジに、背景は青く見えます。
左側の図のオレンジの部分が青に、青の部分がオレンジに変わって右側に映るわけで、つまり陰性残像が見えるのです。
ここで右側に移した視線をそのままに黒い円を見続けると、周りのオレンジ色は白く変化していきます。
これは眼が黒に順応していくため補色の白い残像が出来るためで、左の青い円に視線を移せば青い円は中側が白く光って見えます。
残像というのは生理現象なのですが、若いヒトの中には右脳の訓練になると信じて残像を長引かせる練習をする人もいるそうです。
残像は視線を動かしていては発生しないので、同じ場所を見続けるということで、集中力が必要のように思えます。
ところがぼんやりしていても、視線を動かさなければ残像が発生するので、集中力とは必ずしも関係ありません残像を持続しようとするなら、眼を動かさずにぼんやりと見続ければ眼を動かしたと場合とくれべ長く持続します(残像を持続しようとするなら、眼を動かさずにぼんやりと見続ければ眼を動かしたと場合とくれべ長く持続します)。
それどころか朝の寝起きのときとか、夜になって眼がくたびれてきたときとか、要するに視覚機能が弱まっているときのほうが発生しやすくなります。
したがって若い人よりも高齢者の方がすぐに残像が見え、また残像が消えるのに時間がかかります。
若い人の中に残像がなかなか見えないというので、一生懸命見ようと努力する人もいるそうですが、せっかく健全な眼を持っていながらわざわざ眼を悪くさせるようなものです。
残像現象というのはたとえていえば、同じ姿勢で立っていると足がこわばって動かしにくくなるようなものです。
若ければこわばりにくく、こわばっても回復が早いので残像も若い方が見えにくく、消えるのも速いのです。
残像は不思議な現象なので、何か超能力的な印象を持つ人がいます。
何かをジット見つめていたりすると残像が見えるようになるため、集中力と関係があるように思えるので、残像を見ることが脳の力を増すような印象を持つのでしょう。
右脳が開発されるとか、記憶力がよくなるとか信じている人もいるようですが、根拠はもちろんありません。
年をとっているほうが残像を見やすく、持続することから考えても記憶力とか、想像力とは関係ないと思うべきでしょう。
残像が見えてそれが持続するということは、そのこと自体にメリットはなく、実生活ではむしろ早く回復することのほうが大事です。
残像を消すには瞬きして眼を動かすとか、眼を軽くマッサージするとかして、眼のこわばりをほぐすことです。
くれべが2個