そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

3月24日(月)学校法人本部から立川へ

2014年03月24日 | 校長は日々是口実

  早朝から総長閣下(学校法人理事長閣下)の呼び出しを受ける。理事長および理事連と両高校の懇談だそうだ。1時間ほどで何ほどの懇談が…と思うけれど、やらないよりはマシである。10分前には兄貴分弟分高校の校長や事務長、教務あい集い、雁首揃えて指定の部署へと赴く。ちなみに兄貴分の教務主任のお一人は、弟分第三代校長のご子息であらせられる(私は八代将軍…)。

  教務部長から包括的なお話をうかがったが、この御仁も兄貴分高校の出身者である。歴史・規模と兄貴分のほうがずっと古く大きく、弟分は太刀打ちできないが、このたびは県下で偏差値的に最難関校になったことは、理事会側もよく承知しておられたが、だから何だというのか?

  兄貴分は男子校で、弟分は男女共学。兄貴分は中学併設で、弟分は高校のみ。闘い方は相当違うはず。国際化関係で注文を付けられそうだったから、防御線を張った。ジェンダー・バランスの問題で積極的に発言すると、担当の女性理事はニコニコしておいでだった。レジュメも、絶対に弟分のほうが分かりやすくポイントをまとめてあったと思う(私が書いたからな)。

  1時間を少しオーバーしたのは、兄貴分が最後になってごちゃごちゃ要望を述べたからだ。当方はさっさと帰り支度をした。お前のところは赤字である!と言われたけれど、寄付金が全然集まらないから仕方が無い。公的な補助金額も、県は東京都の何分の一かである。

  次期教頭、事務長と「Cafe GOTO」でコーヒーを飲み、情勢分析をする。私の任期は9月20日までだが、それまでにせめて将来計画、ロードマップを明確にしておかなければならない。大学の学部のように検討委員会みたいなものを作ろうかとも思ったが、結局迂遠なことになるだろうと思いいたり、今のところはトップダウンで、やれることはやっちゃおうという気になっている。どこかのお国の総書記になれたら素敵だが、所詮は雇われママであるからなあ。

  メールボックスを確認に行けば、審査を引き受けた博士論文まで届いていたが、それらは明日の話ということにする。H教務主任につかまり、立ち話をした。高校からの進学者の中に少し面倒な事案が含まれている。でも、今の教務も新年度の科目登録を乗り切れば、もう「死に体」だ。もう少しのご辛抱ですなあとお慰め申し上げる。私自身は、もう死にたい!

  15:00から立川のK研で、私が委員長を務める会議が招集されている。12:30に立川へ着くように移動し、「無庵」へ駆けこむ。お銚子1本なら15:00には醒めるだろうとの魂胆。

  ご主人が迎えてくださり、しばらく待って、相席の大テーブルに案内される。燗を1本、それに筍の炊いたんと、蒸し牡蠣をお願いし、普通のせいろを1枚。せいろはおかわりをお願いした。

  左斜め前の男性のお客は、片口で冷酒をやりながら、次々美味しそうな料理を召し上がっている。私も会議が無ければなあ…とうらやましく思いながら、仕上げに蕎麦湯を飲んでいると、ご主人が隣席にお越しになり、先生、もう少しお飲(や)りになりませんか?と蕎麦猪口に銘酒を注いでくださった。斜め前のお客も常連さんとのことで、3人でお話をする。

  常連さんに、蕎麦のおかわりの注文のタイミングが絶妙でしたねェと、変なことで褒められた。蕎麦をたぐっていると、妙な点に目をつけられることがある。大学の近くの蕎麦屋のカウンターでたぐっていたら、隣に座るご老人が突然「えらい!」と大声を上げ、私の蕎麦を啜る音のたて方があんたは只者では無い!と、褒められたことがある。娘の蕎麦食いを自認して、蕎麦部なるサークル活動みたいなことをしているから、これはDNAかもしれん。(笑

  常連さんは地元の図書館の元副館長さんだそうだ。名刺を交換して、ご用があれば講演でも何でもいたしますぜと売り込んでおいた。時計を見たら14:30!

  モノレールに乗ってK研へ行き。定刻通りに会議を始める。Ⅰ時間半ほどかかった。大型の予算が取れたそうで、その対応に大変な様子だった。私は当該委員会の委員を3期6年務め、しまいには委員長を仰せつかったが、これでめでたく任期満了、退任とあいなった次第。最後にご挨拶をさせられた。それから立川駅で懇親会。くまもん大学のM教授のお隣に座らせていただき、光栄であった。KOのOさんの兼好の論文がとにかく素晴らしい!といった話をした。M教授はこのたび定年ご退職とのこと。反対は共産大のK教授だったが、彼がこれほど文楽に造詣が深いとは知らなんだ。浄瑠璃の手ごろな小事典がないという話になったので、同居人に電話しておく(同居人の専門の一つが浄瑠璃なのである)。

  M教授からはウチの高校のK教諭のことを尋ねられた。K教諭はくまもん大学の出身なのである。北海道のH君など、くまもん大学から大学院は××田へ出てきて、活躍している人が何人かおいでになる。

  委員会では相当酒臭かったそうだ(ぜんぶ「無庵のせいだ)。いつものことだから仕方が無いとTさんにも言われた。帰りはT先生と途中まで電車をご一緒する。今度副館長にご就任のよし。国際共同研究って、どうするんでしょうねえ?みたいな話をした。私の研究室で引き受けていた波蘭人院生Gさんの、前の引き受け先がT先生だったのだ。

  明日は大学の卒業式。とにかく今日は飲み過ぎたわい。 同居人はA先生に娘を引き合わせがてらの会食。今夏、娘が亜米利加でお世話になる予定なのだ。


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2 コメント

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酒くさいとは水くさい (ガマン仙人)
2014-03-25 07:29:46
酒くさいとうをくさいのに水くさい
うをこごろあればまた水心
おんかへし (亭主)
2014-03-28 08:00:11
肴とは酒菜なるべし魚心水に流して酒汲み交はす

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