創造性の開発 新規商品を企画しよう

新規商品企画の成功学
求むる所第一義
随時随所楽しまざるなし

技術とは何ぞや

2017-06-29 11:27:03 | Weblog

 こんにちは。今日は2節第二段落です。

『コンピュータに関する最も難しい課題は技術ではありません。パソコンの技術は、本書を読み、パソコンを使ってみれば、誰もがマスターできます。それに対して、自分がしたいことや、他人のしたいことを明確に定義することは、思いのほかに困難です。例えば、商用データベースから情報検索をするだけでも、その目的を正確に定義してシステムに対する要求条件を正しくまとめることは困難です。ですから、これができるようになれば、あなたはもうコンピュータのプロといえます。しかしそれには、深いレベルで技術の本質を理解している必要があります。知識はそれほど重要ではありません。その知識を活用する思考法と知恵がより重要です。そして業務や使用目的に対する深い理解も必要です。』

 この段落は概ね賛同できます。でも宣伝臭いのが気に入らない。まず技術を理解するために、本書を読み、パソコンを使えと勧めています。本書が悪いわけでなく、どんな本も読まなくても大丈夫。それを本書を読めと言っているから、宣伝臭く感じました。技術勉強の手段ですか。昨日も書いたように、パソコンは簡単に使えます。テレビショッピングで買えば、立ち上げからウイルスソフトの設定まで極めて安価です。それから使えば大丈夫。毎日電源を入れ、動かしていればエンドユーザとしては十分です。技術と言えるような知識など一般の利用者には不要です。パソコンの技術は奥が深く幅が広い。

 気に入らないのはこの論旨が、技術を学びたいと思えば簡単に勉強できる印象を受けるからです。パソコンの技術は難しい。狭い範囲の知識だけでなく、いろいろな領域にパソコンの技術は広がっています。ハードからソフトまで多岐にわたって必要です。心理学やシステム工学や説得工学、認知工学まで役立ちます。ひとたび読者がプログラム開発やシステム開発領域で仕事をする気になればもっと広い勉強が必須です。でも、技術は勉強できます。

 一方、高度な開発ノウハウである要求条件定義はどうでしょう。この文章もその必要性を強調しています。経験も手法の勉強も大事です。でもそれでは足りません。優れた要求条件定義可能なシステム開発者に若い時に、できれば新卒で丁稚奉公するのが一番の手でしょう。要するにデータ入力補助や資料コピーやアンケート調査のまとめや、エンドユーザーが本音で語ってくれる質問者の個性、ヒアリングの才能などなど。詰まるところ、できない人はまずできません。私は高校生で見た人はいません。小学生は皆さんそのような顔をしているのに。不思議です。学校教育が変かもしれません。

 結果的にほとんどの今の若者は男性でも女性でもこの業務をさせられません。チャンスさえ与えて貰えません。一生プログラマーで生きてゆくことになります。小学生の時は才能があった人なのにです。

 さてこれが何の問題か。プログラマーは80万円/月の経費が発注者が払う限界値でしょう。新卒程度の開発力では40万円/月程度かも。徹夜は必須。残業だらけ。それに対して要求条件定義は最低でも120万円/月は今でも受託業者はもらえるのでは。残業はなしにできるでしょう。この仕事こそ、成果主義、成果があれば会社に来なくても大丈夫。なお、技術者が貰える給料はその6割から5割程度がせいぜい。酷い会社なら三分の一程度かも。

 私は手取りで180万円/月でなければいやだと言っていました。能力不足で、文句ばかり言う私になど払うお客はありませんでした。私が笑って断るための手でした。でもこれは妥当な数字です。要求条件定義は良い給料をもらえる仕事です。この部分のこの節の説明は正しいと思えます。この段落に点数を付けるとすると、20年前なら優、でも今ならCで合格かも。甘いかも。

 今日はここまでにしますが、今日どんな仕事でも裁量労働制が増えています。だから小学校中学校で勉強する事が大事。良い顔になりましょう。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 実践から始める | トップ | 読者はいない »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事