ここに紹介するのは、幾原雄一東京大学大学院教授の「最先端電子顕微鏡でどこまで小さいものが見えるのか?:収差補正技術による革新的手法」という論文である。掲載誌は、「学士会会報」937号である。富山では、スギノマシンさんと、富山県の工業試験系のタイアップで、セルロースナノチューブ研究がスタートしたが、前途はまことに厳しい。幾原雄一教授は、最新式の電子顕微鏡は、水素原子にはじまるあらゆる原子の内部を物理化学変化のプロセスを含め、電子画像で見えるかできるけれども、「柔らかいセルロースナノチューブ」は、東大にある世界最先端の電子顕微鏡の苦手とするとことであると述べられている。セルロースを原子のレベルまで微細に砕いても、原子と原子との間に生じる電子の運動の安定性により、新素材の物質として、物理的な安定構造が得られないので、「新素材」であると科学の舞台では主張できないことなる。このように、出口におけるキメ技の研究を先行させないで、こんな混合物ができました、では科学の世界では相手にされない。つまり、化粧品と称する人畜無害の、主観評価の世界でしか相手にされないのが、富山の技術の限界である。それは、和漢薬でさんざん懲りたはずである。下手をすると、県知事の責任まで問われかねない証明の出口のない「膣」構造の研究である。ナノ技術とは、原子の内部の電子の運動を意味する。反対に、固い金属系の合成の分野では、この最新技術が大いに可能性があるという。特に、水素系の新素材研究には寄与できるという。
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