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富山薬業、生産額を1兆円に高めるため【校正済】

2018年09月21日 | Weblog

報道によると、富山県の製薬業界は2年連続の第1位を達成したようだ。意外にも、東京都、大阪府が伸び、埼玉、静岡が後退した。安定したと思われた埼玉、静岡が富山に抜かれた形だ。また、東京都、大阪府の潜在力は侮れない。富山県の薬業が、第1位といっても、売り上げ総額6218億円であるから、まだユニクロ1社の1兆円には及ばない。上位のなかで、自治体をあげて薬業の振興にとり組んでいるのは、富山県だけであるから、これから先は断トツの第1位、毎年1兆円オーバーをめざさなくてはならない。また、それは戦略指令本部が優秀であれば、十分に達成可能な目標でもある。① 海外市場の開拓ついては、インド、中国、ロシアの市場に分析を踏まえ、薬業界全体の国際商社機能が必要である。ただし、県人会の意識では失敗することになる。まず、大きな総合商社に担当部署を置くように働きかける必要がある。ただし、総合商社で富山に派遣されている社員は、スーパーやコンビニのことしか考えていない。こうした国際市場戦略には、人材の育成が欠かせない。総合商社に採用される人材としては、薬学を勉強し、TOEIC800、さらに第二外国語として、漢語、ロシア語などが使える必要がある。東京、大阪などは、こうした人材を擁している。富山県内の生産は、受託なので販売利益は生まれない。どうしても、販路開拓の戦略を前面にして、市場のニーズから仕向品を県内で生産し、富山で製造⇒富山空港から出荷⇒外国駐在の販売の拠点づくりへと、売薬の現代化・国際化・アジア化が大きな決め手となる。② 労働生産性をあげるといような一般経済学ではなく、行動経済学と経営学を主体とするロジスティックス・マネジメントが基本となる。富山薬業は、売薬さんは、高卒レベルでも務まるというイメージを無くし、薬業の経営管理士を育成する必要がある。しかも、特殊に法律の世界が絡んでくる。この問題の解決には、「薬剤師が足らない」というのではなく、薬業の経営管理士を育成するための社会人専門大学院を設立する必要がある。薬学部を出ているが、薬剤師免許を持たない人のために、リカレント教育を行い、受験対策講座を併設することである。受託生産は、下請けの中小企業を納期、品質をぎりぎりの採算点までコストダウンする競争力で勝ち抜く宿命がある。そこで、磨いた製造能力をもって、台湾、タイ、インドネシアなどへ富山の企業がダイレクトに供給する道を10年かけて開いておく必要がある。

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