レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

「梅雨」の夏 W杯 そしてサイヤマン

2018-07-08 03:00:00 | 日記
七月に入り、一週間が過ぎました。今年のアイスランド、いやレイキャビクの夏は「梅雨」の夏となってしまっています。実際、最後に青空を見たのはいつだったろうか?とさえ思えてしまうほどです。向こう一週間の天気予報を見ても(金曜日の時点)ずーーーーーーと「雨」。時々「曇り」があります。

幸い、気温の方はそれほど下がることもなく、10度前後を保っています。これを書いている今、iPhoneでWeatherを見てみると、12度と出ています。体感ではもう少しあるような気がして、部屋でTシャツ一枚でいても寒くはありません。




このような天気が続くこの夏...


私は仕事上、難民と「もと」難民(申請が認められて滞在許可を得た人)が周囲に多いのですが、当然彼らはアイスランドで過ごしている期間もそれほどではなく、長くても三~四年くらいです。

やはりこの国の気候にはまだ馴染んでおらず、「夏はいつ来るんだ!」と嘆く方もいらっしゃいます。「夏だよ、これが」

まあ、人間は寒ければ文句を言い、暑ければ文句を言うものでしょう。私もアイスランドにいて「ああ、夏らしい夏が恋しい」とか思ったことは二度や三度ではありません。それでも、たまに七月末に東京へ戻った(戻ってしまった)時など「クソ暑い。どうやって人間が生きられるんだー」とヘタリました。

五月始めに、レイキャビクのランドマーク化しているハットゥリグリムス教会のスタッフから電話があり、「難民申請者の男性が助けを求めている」とのこと。「なんでもアフガニスタンを逃れて、オーストリアで九年間過ごしてきたそうで、それが急に本国送還を求められているとのこと。すごく怯えているんで、会っては話しを聞いてやってくれないか?」

そこで、翌々日に会って話しを聞きました。他の難民申請者も加わって三人。皆、アイスランドに来たばかり。その後その男性(ラザイさんとしましょう)は、ケフラビクの空港近くにある宿舎に移されたので、しばらく顔を見ませんでした。ひと月くらいして、ケフラビクの教会で祈りの会を再開した時、ラザイさんと一緒に会った二人は来ましたが、ラザイさんはいません。

「彼はどうしたの?」「送還されました」「え!?そんなに早く?」

普通、どんなに早くても三ヶ月くらいはかかるものなのです。訳を聞いてみると、「ラザイは、アイスランドの天気に絶望したんです。この天気ではやっていけないと。で、自分で申請を撤回して、自分でオーストリアへ戻っちゃった」

オーストリアへ戻されるのをひどく怯えていたのではないのか?それを上回る「絶望」だったのでしょうね、ここの天気が。ラザイさんにとっては。

難民申請を撤回して出国する人はそこそこありますが、普通は「申請拒否が明らか」な状況が理解できたとか、申請の審議プロセスに時間がかかり過ぎて耐えきれなくなった、とかがその理由です。「天気に絶望した」というのは初めてでした。しかも、別に冷夏なだけで、特別ひどい天気でもなかったのに。

それで思い出しました。もうひとつ「天候に絶望した」例がありました。これは日本のカップルの方で、どうしてもアイスランドに移住して生活したいという願いをもっていらっしゃいました。ですが、現在ではそう簡単にはEU外からの移住はできません。

私も何回かお会いしましたし、そのカップルの方もあちこちトライしてみたのですが、うまくいきません。最終的にお二人ともまず学生としてアイスランド語を学ぼう、ということになったようで、アイスランド大学で学生生活を始めました。

ですが、生活がありますから、授業のかたはらでバイトもしていたようです。もう四年くらい前のことです。その年は十二月になってから三月まで非常に厳しい冬となりました。

雪は消えないし、加えてストームがこれでもか、これでもか、とやってきました。車のある人はなんとかやりくりできますが、バス通学、バス通勤の人はどうやってサバイバルしたのか不思議です。ちなみに降雪時のストームは車でも危険ですよ。

しばらくして、人づてにかのカップルの方は日本へ戻られたと聞きました。まだ授業は終わっていませんでしたが。「天候に負けたようです」と聞きましたが、これはご本人に確認したものではないので、あくまで伝聞です。

それでも、あの雪とストームの毎日を徒歩で闘ってきたのですから、たとえ「天候に負けた」のが事実としても、それは頷ける気がします。アイスランド大好きな方たちだったので、それ以降「アンチ・アイスランド」になっていないことを願います。




W杯、ナイジェリアに敗れた翌日の新聞「ヴォルゴグラードの失望」


さて、なんでこういう話しを徒然草しているかというと、もうお気づきでしょうが、今日はネタがないのです。いや、別に仕事が忙しいわけではありません。

ただワールドカップの応援で相当消耗してしまったのと(アイスランド + 日本と応援しがいはダブルでしたが、結果の残念さはトリプリになった気がします)、最近始めた筋トレが楽しくなっているのと、その関係のYoutubeビデオが面白くてそちらに気がいってしまっているからです。

ついでですから、それらは一体どういうようなものなのかもご紹介しておきましょう。ただワタシはここではまだ新参者で、ごく限られた範囲しか見聞がいっておりませんので、より識者の方におきましてはご容赦ください。

筋トレのメソッド、やり方などを丁寧に解説してくれるのが、アメリカのJeff Cavaliere さんのATHELEAN-Xというチャンネル。非常に質の高いレッスンをタダで公開しているとは畏れ入ります。また、日本では加藤昌平さんのkatochan33というチャンネル。この方はすごく真面目な方で、丁寧にいろいろ解説してくれるばかりではなく、聴視者からの質問にも答えてくれます。ありがたいことです。名古屋のジムにいらっしゃるようで。

それから、アマチュアの方で名前は存じませんがsarome929というハンドルネームの男性。この方は、ボディビル以外にも自転車でのツアーとか、登山、ラーメン食べ歩きとかでもブログやYoutubeをされているようで、大したものだと思います。

で、筋トレはもちろんですが、「その他」で面白いのが -ダントツに面白い- のがサイヤマングレートさんです。「ダンベルよりも、ジョ、女子の手を握りたい」というのが挨拶言葉。

筋トレプロとしての身体能力もすごいのですが、まあ、お笑い芸人になれるんではないか?と思えるほど笑わせてくれます。ただ、毎回ではないですよ。真面目な回もあります。

ダチョウのタマゴをゆでタマゴにして食べてみるとか、ペヤングの超どデカイカップ焼きそばGIGAMAX(カロリー2400kcalとか)を、「痩せるお茶」をお湯がわりにして作ったら、相殺してカロリーがきえるのではないかとか、等々。最近人気上昇中のようです。

このサイヤマンの先輩なのか、友人なのか良く把握していませんが、コアラ小嵐さんという方もボディビルダーで、自分のチャンネルも持っています。二人でコラボして登場することがよくあります。この人も結構面白い(もともとは芸人さんだそうです。「ぬわらし」というコンビを持つそうです)。

まあ、あまり関心のない方には無縁な世界でしょうから、これくらいで十分。最後にひとつ加えると、アイスランドで、いわゆる本格的なボディビルをやっている牧師さんもいます。私が知っているのは二人だけですが、二人とも女性。結構若い。相当なもんです。大会とかにも出ていたと記憶しています。もう五、六年前なので、今はどうか定かではありません。

どういうきっかけで始めたんでしょうかね?人にはそれぞれ歴史がありますから、本人から話すのでなければ、あまり詮索もしたくはありません。それから、ワタシの場合はあくまで、健康管理であって、ボディビルまではいきませんので。(*^^*)


藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com

Home Page: www.toma.is


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