レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

車ベッタリ レイキャビーキンガーの生態

2014-10-05 05:00:00 | 日記
二週間ほど前の「Frettatiminn」という週刊紙に北欧の車事情の比較の記事が載っていました。フーン、という内容だったので捨てずに取っておきましたが、火山とかで他のトピックが貯まってしまい、書く機会がないままに二週間が過ぎてしまいました。

で、よくよくその記事を読んでみると、「九月の二十二日はノーカーデーだから読者の皆さんも職場や学校には車を使わずに」と書いてあります。ノーカーデーなんて全く知らないで過ごしてしまいました。

九月の二十二日はどんな日だったっけ?と思ってその日の予定表を見てみたら、しっかり車を使いまくっていました。日本では今でもノーカーデーとかあるのでしょうか?

さてフリェッタティーミン紙の記事の内容はまず世界の任意のいくつかの国での人口一千人あたりの車の所有台数の比較です。日本は入っていなかったように見受けられます。

それによると一番車の所有数が少ないのがデンマークで人口千人が所有する自動車の数は395台。確かに少ないですね。多分みんな自転車なんでしょう。
逆に一番多いのがサンマリノで1.139台。人口よりも車の数が多い?金持ちの国か?

よく考えてみるとサンマリノって聞きなじみがありますが、どこ?全然イメージがないのでGoogleしてみましたら、イタリアの中の都市国家なんですね。すごい山のてっぺんにお城がそびえています。

なぜ車の数が人口より多いのかは不明ですが、他にも二位はリヒテンシュタイン、三位モナコ、四位ルクセンブルクと小国が軒並み上位を占めています。ちなみに五位が我がアイスランドの646台。こうなると偶然とは考えられないので、何か理由があるのでしょう。

さて他の北欧勢ですが、最下位のデンマークの次が何と米国。そして下から三番目がスウェーデン(466台)、四番目がフィンランド(475台)、五番目がノルウェー(480台)とアイスランドを除く北欧勢が下位五ヶ国のうち四つを占めています。これも偶然ではなく何か理由がありそうな気がします。

記事のふたつ目のテーマはレイキャビク、コペンハーゲン、ストックホルム、ヘルシンキの四都市での交通手段の割合の比較です。

まず徒歩。レイキャビク1%、コペン6%、ストックホルム15%、ヘルシンキ29%。私の想像ですがこの「徒歩」にはおそらく電車、地下鉄が含まれているのではないでしょうか?じゃないといくらなんでも三割の人が徒歩で通勤するとは思えません。

次は自転車。圧倒的に36%のコペンがトップ。なんとアイスランドが20%で続きます。他の二都市はいずれも7%以下。このアイスランドの自転車通勤20%も変だなあ。夏限定の話しじゃないでしょうか?

この間ニュースでやってたんですが、レイキャビクから少し田舎へ近づいた辺りで自転車通勤をしている女性が「ドライバーが『邪魔だ』というような運転をするし、危険を感じることが多い。止めた方がいいかも...」と話していました。

この人の走る道、歩道もない普通の田舎道でした。車も対面で通る以外に車道幅がなく、あそこで自転車されると確かに邪魔でしょうね。膨らんでよけることができないですから。

バスはレイキャビクが4%と少なく、他は三割から四割。これは納得の数字です。ひと乗り三百クローナなんていうバカ高いレイキャビクのバスに乗る人は、それしか選択の余地のない学生さんか、シルバーパスのお年寄りだけでしょう。

最後は車ですが、これはレイキャビクが75%でダントツのトップ。他の三都市は約三割前後でした。

というわけで、非常に疑わしい20%の自転車通勤をしぶしぶ認めたとしても、レイキャビーキンガー(レイキャビク市民のことをこちらではこう呼びます)の車ベッタリの生態が明らかにされていると思います。私は自宅からオフィスのある教会まであるけば約二十分くらいですが、しっかりカローラで行きます。

これは言い訳があります。仕事柄あっちへ行ったりこっちへ行ったりすることが多いですし、しかも突然そうなることもありますので、車はどうしても近くにないと困るのです。

加えてワタシは雨も風も寒いのも嫌いなのです。(完全にイイワケ)

七年ほど前に面白いことがありました。当時私は「緑の党」の代議員に選ばれていたのですが、この党はご察しがつくでしょうが「ノーカー。自転車グッド」のポリシーでした。

その党の党大会がグランドホテルであった際、環境問題の質疑をしてる最中にある若手の人が「会場の皆さんに伺いたい。きょうここへ自転車で来た人は手を挙げて」二百人ほどの代議員の中で手を挙げたのはたったのひとりでした。これには場内大爆笑。翌日の新聞でも扱われました。

アイスランドの車社会は、これはワタシは変らないだろうと思います。たまに罪ほろぼしでノーカーデーを掲げるのがせいぜいでしょうね。車がガソリンから水素ガスとか電気とかを燃料にするものに変っていくことは十分にあり得るとは思いますが。でもその頃はワタシはシルバーパスのお爺さんになっているだろうし、あんまり関係ないかー?


まだまだ凄い。国営放送の火山の英語情報はこちら


応援します、若い力。Meet Iceland


藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
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コメント (3)
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