レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

アイスランド人は立ち入り禁止-自然観光スポット

2013-04-03 05:00:00 | 日記
アイスランドの自然-それが美しいものであれ、荒削りなものであれ-を求めて日本からわざわざここまでやって来てくださる方も多いかと思います。実際、世界各地から相当数のツーリストの皆さんがいらっしゃります。経済再建中のアイスランドにとっては、観光業は大切な産業になっています。

ところが、特に自然そのものが観光スポットになっているところでは、自然保護との兼ね合いも重要になります。この月曜日の夜の国営放送RUVのニュースで、ついにこの6月から8月の期間はアイスランド人の主要観光地への立ち入りを禁止する、という発表がなされました。

外国からのツーリストは対象外。環境局の局長さんの話しによると「これは自然保護のための緊急避難的措置。外国からのツーリストはすでに旅行手配をしているだろうし例外とせざるを得ない。たった三ヶ月の措置なので、アイスランド人は時期をずらせて(観光スポットへ)行って欲しい」とのこと。

環境保護団体の連盟のような「ランドヴェルント」の議長はしぶしぶながら理解を示しましたが、国内旅行を企画促進している「アイスランド旅行協会」のスポークスマンは「絶対に認められない。今夜(月曜日)の8時に国会前の広場で抗議集会をする」と参加を呼びかけました。

随分ドラスティックな措置だなあ、と思いました。
ところがです.....

これ全部「エイプリル・フール」だったんです! (^-^;

正直言って私はひっかりましたよ。後から考えれば何が問題なのか全然説明がなかったし、他のメデイアでは扱っていなかったし、変なところがありましたがそれは後の祭りの言い訳。これは相当によくできたエイプリル・フールでした。拍手!

だって、ニュースでインタビューされた環境局長も、環境団体の議長も全部本物。旅行協会のスポークスマンの国会前広場でのインタビューでは、背後でわざわざ抗議用のテントを張り始めてたりしてて、みんなグルのドッキリだったようです。


国営放送夜のニュースから。
言葉はわからないでしょうが、真面目な演技を見てやってください



先週の「マツコ有吉の怒り新党」でエイプリル・フールが話題になっていました。有吉君曰く「あれはヨーロッパのもの。日本ではうまくいかない」 

確かにBBCが毎年やる傑作なジョーク(ペンギンが大挙して空を飛んだり、ビッグベンがデジタル時計塔になったり)の域に達しているものは日本ではあまり見かけたことがないような気がします。

こちらでは今年はもうひとつのエイプリル・フールがありました。これはVisirというメデイアが流したものですが、チャーリー・シーンが月曜夜のトム・クルーズの新作映画「オブリビオン」の先行試写会を利用してアイスランドの映画ファンに挨拶するというもの。

実際にチャーリー・シーンはその前の週末から来アしていたので信憑性ありました。私はそんなに関心がある分野ではなかったので気がつきませんでしたが、彼を見に行ったファンもいたのでは、と思います。実際は「チャーリー・シーンは月曜昼前の飛行機で帰国した」というニュースもちゃんと流されていたのですが。

マツコさんも言ってましたが「人を傷つけないで、騙された人も手を打って喜べるようなウソって難しいわよ」 その線で考えるならば今回のRUVのエイプリル・フールは私は五つ星をあげてもいいと思いますね。春イチバン級のアイスランド・ユーモアでした。(^_-)☆

コメント
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