降って来るもの

写真と散文とぽえむ

Themeに

2018-07-17 22:21:09 | 詩16

                         Themeに

 

突然に訪れた空白のお陰で

僕が失うものは

殆ど皆無だと言えるかも知れないけれど

 若しかしたら

幾許かの充足timeと

一欠けらの満足感と

スムーズに流れる一握の達成感と

 それから

ほんの少し下せる

肩の荷ぐらいだけれど

 

無の深淵に嵌まり込んで

其処から僕が掬い上げたものは

 そんな風に

見失ったものとは

 比較にならないほどに潤沢で

僕じゃないHITO から受ける気遣いや

そのHITO の胸をそよがせる僕の風や

誰かの胸の五線譜を爪弾く

 僕という存在の撥の有り様の手応えや

HITO と重なる円周の

その騒めきに想いを巡らす

 満ち足りたひとときとかで

僕の覚える欠落感など

海面の泡abukuのように他愛ないものになる

 

僕の長い時間を費やして

 石筍のように

人知れず堆積してきたものは

個に否応なしにこびり付く

 弧を救う交情のITOなのだ

 

そう思う

そうして、そのことこそ

人生の大方を賭して

 探し続けるに相応しい

Themeに違いないのだと

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mechanismは

2018-07-17 05:43:52 | 詩16

                      mechanismは


与えられる時間の多少が

第一義の要素じゃない

 その証左に

一心不乱の洗師の最中に

ひょっこりと顕在化したりする


気分の貧富が

影響を及ぼすのは確かだけれど

 さりとて

不意に覚醒して

浮上してくる言霊もあるのだ


書くメカニズムは

何年探求し続けても

 不明で不確かで不透明だが

僕の中の何かに

僕の中のどれかの

 或いは

僕を形成する総称の僕の内の誰かの

僕の知らない書くシステムに

ある瞬間にswitchが入って

 生身のこのボクが

こうして

ペン先を走らせるのだ


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