徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

■ 表現研究講座 5日目 版表現への展開1

2010年06月13日 | 表現研究講座


全2回のカリキュラムで
シルクスクリーンプリントに取り組みます。



秋からスタートする【表現研究講座2】
シルクスクリーンプリントを本格的に学びますので
この講座では
一通りの工程を体験します。



体験ではあるものの
印刷についての基礎的な説明も
きちんとおこないました。



徳永写真美術研究所では
写真表現の延長で
シルクスクリーンプリントを捉えています。
そのため、最初は
写真を原稿とする版表現に挑戦します。



“写真製版”と言うと
難しそうに思われがちですが
手順通りおこなえば
失敗はほとんどありません。



版が完成したら下準備です。
はやる気持ちを抑えて
丁寧にマスキングテープを版に貼ります。



いよいよ刷り作業です。

色の魅力を考え
納得できる色ができるまで
色の調合にはこだわりました。



写真製版した版を刷るだけでなく
オープンスクリーン(製版していない版)を使用して
下地も刷りました。
全面に均一にインクをのせる事の難しさ
それができないからこそできる
ムラのある画面の面白さを感じながらの作業でした。



皆さんの取り組みを紹介します。



原稿はウインドゥに写り込む女性達の足と
その向こうにあるピアノの鍵盤。
何をどう目立たせるか
どこに何色をもってくるか
その計画をたてながらの作業。
考え過ぎると手が止まるので
とりあえず刷ってみる!という所から突破しました。



ひよこがモチーフですが
イエロー系にすると普通なので
色出しに一苦労。

失敗?と思った色も版を重ねる度に
思いよらない素敵な色合いになりました。



かすれたように下地を刷ることで生まれる
テクスチャーを活かした2版・2色刷りに挑戦。
1枚も同じものができない独自の作品ができました。



インクを完全に混ぜないマーブリング技法や
版をずらして重ねるスライディング技法で
躍動感ある画面になりました。



次回は紙だけでなく刷りたい物を持参しての作業です。
皆さん、どのような制作物が完成するのか
とても楽しみです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・