バライタ印画紙でのプリント作業を重ね
いよいよ
作品をまとめる時期となりました。
今期の受講生は
芸術系の大学を卒業された方も含み
表現行為とは何かを理解した上での制作と
そうでない方との制作の進め方が異なるため
個別対応で授業を進行しました。
4×5カメラを使う事を決意された方の制作も
様々なトラブルを乗り越えながら
ずいぶん進みました。
テーマを設定して撮影を進めた後
次なる重要ポイントは
プリントするべき写真を選択する事です。
これまでの撮影を客観的視点で見直し
プリント作業に取り組みます。
次の授業では
展示を前提とした写真の組み方について考えます。
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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まずは
前回の授業で仕上げた写真を
観察する事からスタート。
プリントが濡れている時と乾いた時の
濃度の差を頭に入れて
2度目のバライタ印画紙でのプリント作業に励みました。
暗室作業に専念する皆さんのほか・・・
大型カメラ撮影実習がきっかけとなり
4×5カメラでの作品制作を決意した方は
授業日外にも研究所に通い撮影に邁進されています。
*
この日
森山大道氏の写真画像を
シルクスクリーンプリントで刷るワークショップに
参加した受講生の方が
その成果物を持参されました。
印画紙でのモノクロ表現とは異なる魅力を放つ
この成果物、なかなか素敵です。
森山氏の作品を購入したような気持ちになります。
授業後は
ワークショップの報告の他
写真とシルクの関係、その魅力についての
写真談義に盛り上がりました。
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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いよいよ
本格的に銀塩写真の魅力を学ぶ段階となりました。
バライタ印画紙を使用してプリントをおこないます。
RCタイプの印画紙と比べると
薬液処理時間が長く
各工程、丁寧な作業を心がけます。
仕上がった写真は
プリントウォッシャー でしっかり水洗。
乾燥はプリントドライヤーを通さず自然乾燥です。
こちら、大工の友人が作った乾燥ラックです。干物を干す棚を作って欲しいと頼みました。
バライタ印画紙の写真画像は
乾燥すると若干濃度が濃く見えます。
その“若干”の感覚を確かめ
この日の実習を終了しました。
次回からは作品として仕上げる事を目的に
プリント作業に励みます。
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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セピア調色とブルー調色の2種の薬品を駆使して
画像を変色させる実験に取り組みました。
マスキングテープで画像の一部を覆い
部分的に色を変化させたり・・・
セピア、ブルー
そして
双方を掛け合わせてグリーンを発色させたり
黒の色素を脱色し黄土色としたり
様々な色を生み出す事ができました。
それから
作業中、画像が変化してゆく現象を
携帯電話の動画機能で記録したりも。
乾燥棚にはたくさんの実験結果が並びました。
薬品の取扱説明書にはない
実験の繰り返しで劣化した画像は
儚さを感じる魅力となるかもしれません。
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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4×5カメラで撮影したシートフィルムの
現像作業に取り組みました。
シートフィルムの現像法は幾つかありますが
この講座では全暗室でおこなう皿現像に取り組みます。
全暗室という事は真っ暗な環境での作業。
作業手順をしっかり頭に入れる必要があります。
薬品処理はロールフィルムと同じ。
受講生5人を3人・2人で2回に分け
1人2枚の現像処理をおこないました。
少し擦り傷が入る事もありましたが
おおよそ、みなさん成功。
現像作業完了後
コンタクトプリントを仕上げて
この日の作業を終了しました。
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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秋からの写真講座では
作品展示までをおこないます。
故に体験レベルではなく
作品として成立させる事を目標とします。
*
秋講座、初日の報告です。
4×5インチのシートフィルムをカットフォルダーに装てんする事からスタート。
大型カメラはシンプルなつくりのため
カメラの構造を理解するには最適です。
持参したモチーフに照明をあて
撮影環境を整え、いざ、撮影。
ワンカットに込める気持ちは
デジタルカメラとは別ものです。
レリーズを押す指先で
今、この空間を切り取ったと実感できます。
*
この日はモノクロフィルムを使用しました。
撮影したフィルムは次回の講座で現像します。
真っ暗闇での現像作業が待っています。
記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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この講座は
写真史レクチャー
ピンホールカメラ・写真作り
カメラに関する基礎知識&撮影実習
モノクロフィルム現像
銀塩プリント
暗室ワークでの多重露光ほか特殊効果
etc
と
進めてきました。
そして
この日は前期最終日。
秋からの
写真作品制作に取り組む下準備として・・・
夏を充実した撮影期間として活かすために
幾つかの写真集を紹介しました。
春の写真史レクチャーでも
多くの写真家を紹介しましたが
今回はモノクロ表現をメインに
且つ
親近感を持てるよう
日本人作家に限ったラインナップにしました。
最後は
作品として成立させるために
心がけたい事などを中心にお話して
前期の講座を締めくくりました。
記:徳永好恵
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これまでに
暗室でのプリント作業を体験しました。
その後は
丁寧に写真を仕上げる経験を重ねていただきます。
あとは
受講生のペースにお任せするとして
・
・
・
今回は
視点をかえたプリント作業に取り組みました。
UELSMANNさんの暗室作業による
神業的な写真作品をお手本として
2パターンの取り組みをおこないました。
写真右下がUELSMANNさんの作品集です。
*
まず、一つ目は
写真画面を3つに区切って時間差露光。
この手法
簡単なわりに魅力的な画面に仕上がります。
まるで魔法を使ったようです。
*
二つ目は多重露光です。
白いノートの画像を焼き付けた後
別の画像を重ねます。
下のGIFアニメは
過去の受講生作品に今年分を加えてまとめた画像です。
思い出を描くように仕上げました。
毎年
少しずつページが増えていきます。
今後
どのような物語を綴ってゆけるのか
楽しみにしています。
*
以上
暗室作業による
創造的写真制作に取り組む一日でした。
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ある規則に従った撮影課題に取り組みました。
この日はその課題のフィルム現像です。
モノクロフィルム現像は2回目。
一連の作業の復習も兼ね
各工程を確実にこなしました。
どのような規則に従った撮影課題かと言うと
・
・
・
こんな感じです。
35mmフィルム1本分
36カットで一画面となる撮影です。
スケッチをしながら撮影します。
途中で記憶にズレが生じる事もあります。
また
レンズの歪みのため
繋げようとしても繋がりません。
この意図しないズレが魅力となる撮影課題です。
題して“メルカトル写真制作”とTIPAでは呼んでします。
海図のメルカトルから引用しています。
*
講座後半は
前回に撮影したフィルムから
気になる写真のプリント作業をおこないました。
多階調フィルターを駆使しながら
コントラストを微妙に調整することに取り組みました。
この微調整こそ
自分の手でおこなうプリントの醍醐味です。
記:徳永好恵
*
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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赤いセーフティーランプが灯る暗室にて
プリント作業を学びました。
これまでは
ピンホールカメラで撮影したネガ画像の反転や
35mmフィルムのコンタクトプリントをおこないましたが
いずれも密着プリント。
今回は引伸機を使用してのプリントです。
引伸作業においては
フォーカシングスコープを用いてピントを確認します。
この時、銀の粒子を見る事となります。
フィルムからの写真は
粒子の密度により濃淡が生まれ
画像を形作ります。
随分と昔の話になりますが
初めて銀粒子を確認した時の感動を
はっきり覚えています。
写真画像を
マクロの視点で見る世界とミクロの視点での世界の
その差異に感動しました。
初めての引伸作業では
画像の内容より
銀粒子の存在に
心が揺さぶられた記憶が残っています。
デジタル写真での制作にはない
この体験
暗室作業の魅力のひとつです。
記:徳永好恵
*
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大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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