goo blog サービス終了のお知らせ 

徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

■ 写真講座15日目 作品のまとめ方について考える

2012年12月09日 | 銀塩写真講座


バライタ印画紙でのプリント作業を重ね
いよいよ
作品をまとめる時期となりました。



今期の受講生は
芸術系の大学を卒業された方も含み
表現行為とは何かを理解した上での制作と
そうでない方との制作の進め方が異なるため
個別対応で授業を進行しました。



4×5カメラを使う事を決意された方の制作も
様々なトラブルを乗り越えながら
ずいぶん進みました。



テーマを設定して撮影を進めた後
次なる重要ポイントは
プリントするべき写真を選択する事です。

これまでの撮影を客観的視点で見直し
プリント作業に取り組みます。



次の授業では
展示を前提とした写真の組み方について考えます。

記:徳永好恵

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

■ 写真講座 14日目 バライタ印画紙での作品制作

2012年11月25日 | 銀塩写真講座

まずは
前回の授業で仕上げた写真を
観察する事からスタート。
プリントが濡れている時と乾いた時の
濃度の差を頭に入れて
2度目のバライタ印画紙でのプリント作業に励みました。



暗室作業に専念する皆さんのほか・・・
大型カメラ撮影実習がきっかけとなり
4×5カメラでの作品制作を決意した方は
授業日外にも研究所に通い撮影に邁進されています。





この日
森山大道氏の写真画像を
シルクスクリーンプリントで刷るワークショップ
参加した受講生の方が
その成果物を持参されました。



印画紙でのモノクロ表現とは異なる魅力を放つ
この成果物、なかなか素敵です。
森山氏の作品を購入したような気持ちになります。

授業後は
ワークショップの報告の他
写真とシルクの関係、その魅力についての
写真談義に盛り上がりました。

記:徳永好恵


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

■ 写真講座13日目 バライタ印画紙でのプリント体験

2012年11月11日 | 銀塩写真講座


いよいよ
本格的に銀塩写真の魅力を学ぶ段階となりました。
バライタ印画紙を使用してプリントをおこないます。



RCタイプの印画紙と比べると
薬液処理時間が長く
各工程、丁寧な作業を心がけます。



仕上がった写真は
プリントウォッシャー でしっかり水洗。



乾燥はプリントドライヤーを通さず自然乾燥です。
こちら、大工の友人が作った乾燥ラックです。干物を干す棚を作って欲しいと頼みました。



バライタ印画紙の写真画像は
乾燥すると若干濃度が濃く見えます。
その“若干”の感覚を確かめ
この日の実習を終了しました。

次回からは作品として仕上げる事を目的に
プリント作業に励みます。

記:徳永好恵

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

■写真講座12日目 創造的調色を試みる

2012年10月28日 | 銀塩写真講座


セピア調色とブルー調色の2種の薬品を駆使して
画像を変色させる実験に取り組みました。 



マスキングテープで画像の一部を覆い
部分的に色を変化させたり・・・

セピア、ブルー
そして
双方を掛け合わせてグリーンを発色させたり
黒の色素を脱色し黄土色としたり

様々な色を生み出す事ができました。



それから
作業中、画像が変化してゆく現象を
携帯電話の動画機能で記録したりも。



乾燥棚にはたくさんの実験結果が並びました。

薬品の取扱説明書にはない
実験の繰り返しで劣化した画像は
儚さを感じる魅力となるかもしれません。


記:徳永好恵


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

■写真講座 11日目 シートフィルム現像とコンタクトプリント

2012年10月14日 | 銀塩写真講座


4×5カメラで撮影したシートフィルムの
現像作業に取り組みました。



シートフィルムの現像法は幾つかありますが
この講座では全暗室でおこなう皿現像に取り組みます。
全暗室という事は真っ暗な環境での作業。
作業手順をしっかり頭に入れる必要があります。



薬品処理はロールフィルムと同じ。
受講生5人を3人・2人で2回に分け
1人2枚の現像処理をおこないました。



少し擦り傷が入る事もありましたが
おおよそ、みなさん成功。



現像作業完了後
コンタクトプリントを仕上げて
この日の作業を終了しました。 
 

記:徳永好恵

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

■ 写真講座 10日目 大型カメラによる撮影実習

2012年09月30日 | 銀塩写真講座


秋からの写真講座では
作品展示までをおこないます。
故に体験レベルではなく
作品として成立させる事を目標とします。



秋講座、初日の報告です。



4×5インチのシートフィルムをカットフォルダーに装てんする事からスタート。



大型カメラはシンプルなつくりのため
カメラの構造を理解するには最適です。

持参したモチーフに照明をあて
撮影環境を整え、いざ、撮影。



ワンカットに込める気持ちは
デジタルカメラとは別ものです。

レリーズを押す指先で
今、この空間を切り取ったと実感できます。



この日はモノクロフィルムを使用しました。
撮影したフィルムは次回の講座で現像します。
真っ暗闇での現像作業が待っています。
 

記:徳永好恵

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

■写真講座 9日目 モノクロ写真制作に向けての写真家研究

2012年08月05日 | 銀塩写真講座


この講座は
写真史レクチャー
ピンホールカメラ・写真作り
カメラに関する基礎知識&撮影実習
モノクロフィルム現像
銀塩プリント
暗室ワークでの多重露光ほか特殊効果
etc

進めてきました。
そして
この日は前期最終日。



秋からの
写真作品制作に取り組む下準備として・・・

夏を充実した撮影期間として活かすために
幾つかの写真集を紹介しました。

春の写真史レクチャーでも
多くの写真家を紹介しましたが
今回はモノクロ表現をメインに
且つ
親近感を持てるよう
日本人作家に限ったラインナップにしました。

最後は
作品として成立させるために
心がけたい事などを中心にお話して
前期の講座を締めくくりました。 
 




記:徳永好恵
 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

■写真講座 8日目 新たな写真世界を創造する 

2012年07月22日 | 銀塩写真講座


これまでに
暗室でのプリント作業を体験しました。
その後は
丁寧に写真を仕上げる経験を重ねていただきます。
あとは
受講生のペースにお任せするとして



今回は
視点をかえたプリント作業に取り組みました。

UELSMANNさんの暗室作業による
神業的な写真作品をお手本として
2パターンの取り組みをおこないました。



写真右下がUELSMANNさんの作品集です。



まず、一つ目は
写真画面を3つに区切って時間差露光。



この手法
簡単なわりに魅力的な画面に仕上がります。
まるで魔法を使ったようです。











二つ目は多重露光です。
白いノートの画像を焼き付けた後
別の画像を重ねます。

下のGIFアニメは
過去の受講生作品に今年分を加えてまとめた画像です。



思い出を描くように仕上げました。

 毎年
少しずつページが増えていきます。
今後
どのような物語を綴ってゆけるのか
楽しみにしています。 

* 

以上
暗室作業による
創造的写真制作に取り組む一日でした。
 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

徳永写真美術研究所

大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

■ 写真講座 7日目 メルカトル写真制作

2012年07月08日 | 銀塩写真講座


ある規則に従った撮影課題に取り組みました。
この日はその課題のフィルム現像です。



モノクロフィルム現像は2回目。
一連の作業の復習も兼ね
各工程を確実にこなしました。

どのような規則に従った撮影課題かと言うと



こんな感じです。



35mmフィルム1本分
36カットで一画面となる撮影です。
スケッチをしながら撮影します。
途中で記憶にズレが生じる事もあります。
また
レンズの歪みのため
繋げようとしても繋がりません。
この意図しないズレが魅力となる撮影課題です。

題して“メルカトル写真制作”とTIPAでは呼んでします。
海図のメルカトルから引用しています。



講座後半は
前回に撮影したフィルムから
気になる写真のプリント作業をおこないました。



多階調フィルターを駆使しながら
コントラストを微妙に調整することに取り組みました。

この微調整こそ
自分の手でおこなうプリントの醍醐味です。


記:徳永好恵



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  


■ 写真講座 6日目 モノクロプリント 銀の粒子に魅せられて

2012年06月24日 | 銀塩写真講座


赤いセーフティーランプが灯る暗室にて
プリント作業を学びました。



これまでは
ピンホールカメラで撮影したネガ画像の反転や
35mmフィルムのコンタクトプリントをおこないましたが
いずれも密着プリント。
今回は引伸機を使用してのプリントです。

引伸作業においては
フォーカシングスコープを用いてピントを確認します。
この時、銀の粒子を見る事となります。
フィルムからの写真は
粒子の密度により濃淡が生まれ
画像を形作ります。

随分と昔の話になりますが
初めて銀粒子を確認した時の感動を
はっきり覚えています。
写真画像を
マクロの視点で見る世界とミクロの視点での世界の
その差異に感動しました。
初めての引伸作業では
画像の内容より
銀粒子の存在に
心が揺さぶられた記憶が残っています。

デジタル写真での制作にはない
この体験
暗室作業の魅力のひとつです。


記:徳永好恵




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・