*訪日客需要、シビアセレクション特徴!
大手百貨店で中国人などの訪日客需要が好調だ。三越伊勢丹ホールディングスなど3社合わせた免税売上高は、今期の第3四半期までで約1127億円と、前年同期から5割増。高島屋は増収分の6割を免税売上高が占めた。格安航空会社(LCC)の増便や昨年来の円安が追い風だ。1月以降も訪日客の消費意欲は強く、今期通期の連結業績を底上げする可能性がある。
訪日客向けに化粧品の販売が好調(都内の高島屋の免税店)
高島屋とJ・フロントリテイリングは第3四半期(2017年3~11月期)の免税売上高が前年同期からそれぞれ5割、7割伸び、ともに9カ月間で前期実績を上回った。三越伊勢丹の第3四半期(17年4~12月期)も3割増の約450億円とみられ、すでに前期の9割弱を達成した。いずれも旗艦店の売り上げが好調だ。
各社の第3四半期累計の連結売上高はそれぞれ2~6%伸びた。免税売上高が全体に占める比率は1割にも満たないが、増収のけん引役になっている。
商品別では化粧品や食料品など消耗品の伸びが大きい。「百貨店で化粧の仕方などを相談したいという訪日客が増えている」(Jフロントの山本良一社長)という。日本百貨店協会によると、17年は消耗品の売り上げがほぼ倍増した。ブランドバッグなど高額品の伸び(25%)を大きく上回った。
今期通期の免税売上高は、5割増のJフロントをはじめ軒並み2ケタ増を見込むが、第3四半期まで計画を上回るペースで伸びているとみられる。年明け以降も好調に推移している。1月は前年同月に比べJフロントが36%、高島屋が22%、三越伊勢丹が12%の伸びだった。
中国では21日まで1週間の春節(旧正月)で来日した中国人は多く、「免税売上高は前年の春節期間と比べ15%伸びた」(高島屋)という。今期通期の免税売上高が想定より伸びて着地すれば、各社の連結純利益が上振れする要因となる。
百貨店以外で訪日客の恩恵を受ける小売業の筆頭がドンキホーテホールディングスだ。豊富な品ぞろえや夜間営業で集客力を高め、17年7~12月期の免税売上高は251億円と前年同期比で55%増えた。連結売上高に占める比率は5%だが、全体を押し上げる効果は小さくない。
ドラッグストアでは都市部の駅前店舗が多いマツモトキヨシホールディングスの人気が高く、17年4~12月期は26%増の480億円程度となったようだ。18年3月期通期でも同様の伸びを想定する。家電ではビックカメラが18年8月期に前期比15%増の540億円程度を見込んでいる。