国立歴史民俗博物館(佐倉市)の研究チームが29日、箸墓古墳(前方後円墳、全長280m)の周囲から出土した土器の放射性炭素年代測定の結果、西暦240~260年に築造されたとの研究成果をまとめたことがわかった。
中国の歴史書「魏志倭人伝」によると、248年頃とされる卑弥呼の死去した年代と合致し、邪馬台国の所在地論争に一石を投じそうだ。
歴博は全国の5千点を超す土器の付着物や年輪の年代を測定。その結果、箸墓の堀や堤からも出土し、測定した炭化物は、食べ物の煮炊きの際に土器に付着したとみられる。発掘状況から「布留0式」とぃわれる土器は、箸墓古墳の完成間もない時期に廃棄されたとみられ、築造時期に近いとしている。
箸墓古墳はこれまで、土器の形式によって年代を絞り込む考古学的手法によって、270年前後の築造とされ、中国の史書「魏志倭人伝」に記された卑弥呼の次の女王、壱与の墓との説もあった。
放射性炭素を利用した年代分析は、炭化物に不純物が混じると年代がずれ、誤差が大きいとして、批判的な見方も根強い。
研究チームは、箸墓古墳出土の土器だけでなく、周辺の古墳で見つかった土器でも測定を試みており、ここでも、同様の年代が出たことから、「分析結果の精度は高い」としている。
31日にハワイで始まる放射性炭素国際会議と、同日に早稲田大学で開かれる日本考古学協会で発表される。
[参考:産経新聞、東京新聞、朝日新聞、読売新聞、共同通信]
邪馬台国ナゾ解き続く 箸墓古墳 科学分析、畿内説に“軍配”精度疑問の声も(産経新聞) - goo ニュース
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過去のニュース・情報
2008.8.27
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箸墓古墳はこれまで、土器の形式によって年代を絞り込む考古学的手法によって、270年前後の築造とされ、中国の史書「魏志倭人伝」に記された卑弥呼の次の女王、壱与の墓との説もあった。
放射性炭素を利用した年代分析は、炭化物に不純物が混じると年代がずれ、誤差が大きいとして、批判的な見方も根強い。
研究チームは、箸墓古墳出土の土器だけでなく、周辺の古墳で見つかった土器でも測定を試みており、ここでも、同様の年代が出たことから、「分析結果の精度は高い」としている。
31日にハワイで始まる放射性炭素国際会議と、同日に早稲田大学で開かれる日本考古学協会で発表される。
[参考:産経新聞、東京新聞、朝日新聞、読売新聞、共同通信]
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