カゲロウの、ショクジ風景。

この店、で、料理、ガ、食べてみたいナ!
と、その程度、に、思っていただければ・・・。

そばんち

2013年10月27日 | 兵庫
「噛みしめたい。」

とかく其の香りと喉ごしばかりが、問われ、語られる、蕎麦というものには広くそういうところがあるけれど、そんなことは大きなお世話で、噛みしめてこそ其の旨さの堪能できる蕎麦というのも、実際ある、其れを此の蕎麦屋で確信させられた。

蕎麦というのは手軽でなくてはならないなどと、どのような早とちりの人物が言い出したのか、其れこそがむしろ偏屈な固定観念であり、蕎麦という存在を特別に大袈裟に考え過ぎている、或るひとつ理想形、在り得ぬ幻想だけに其の可能性を閉じ込めんとしてしまっている、そして更に、おそらく其れは誰にとっても傍迷惑でしかない、きっとお節介でしかない。

蕎麦というもののあらゆる可能性を試みたかのような、そんなカラフルな此れ等の品々に、奇を衒った華やかさばかりを追う色物の風情を想うなという方が、ちょっと無理な話ではあるけれど、実際ひとつとして単なる実験のみに終わってしまっている、其のような残念な蕎麦は、此の蕎麦屋には一品もない、蕎麦をマニアだけの玩具にしたような類の蕎麦も此処にはない、最低限であり全てである、美味しさというものを無視した代物は、実は此処にはないのである。

多く誤解を受けかねない、此の蕎麦屋の奇妙なシステムに、おそらく誰よりも懐疑的であったのは、何を隠そう自分自身であった、其のような成り行きで、今は只、其の美味しさを噛みしめていたい、世間では、とかく喉ごしを問われるばかり、そんな風潮の蕎麦という存在ではあるけれど。

そばんちそば(蕎麦) / 市島駅
昼総合点★★★★ 4.5



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