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file.165 Tom HERR【トム・ハー】

2007-02-27 | GHI
【勝負強い名脇役】
Tom HERR

1974年にドラフト外でカージナルスに入団したハー。
81年には、103試合に出場し、セカンドの定位置を獲得する。
名手/オジー・スミスと二遊間コンビを形成し、
堅実な守備が売りだったハーだが、打撃面では非力ぶりを露呈。
79年のデビューから、135試合に出場した82年まで
ホームランは0のままであった。

82年、チームの世界一に貢献したハーは、
83年、89試合の出場に終わるも打率.323、2本塁打と
打撃面で成長を見せた。
翌84年は、キャリア初の500打席以上をクリアし
打率.276、4本塁打、49打点の成績を残した。

85年、チームにパワーヒッターのジャック・クラークがやってくると
ハーゾグ監督は、快速のヴィンス・コールマン/ウィリー・マッギーの1、2番コンビと
4番のクラークをつなぐ3番打者として、
非力ではあるが、チャンスに強くバットに当てるのが上手いハーを指名。
このオーダーは効を奏した。
塁上のコールマン(110盗塁)とマッギー(56盗塁)を、
3番のハーが2塁打(38個でリーグ3位)で返すパターンが炸裂。
ハーは、打率.302、8本塁打、110打点.......ひと桁本塁打で100打点以上という
脅威の打点マシーンぶりを発揮する。
また、チーム2位の80四球を選び、31個の盗塁を決めるなど、
「つなぎの3番打者」として最高の働きを示し、
チームの地区優勝に多大な貢献を果たした。

翌86年は、打率.252、2本塁打で64打点、
87年も、打率.263、2本塁打で83打点.....と
変わらぬ勝負強さを見せたハーだったが、
88年シーズン途中でツインズへトレード移籍。

以後、91年までプレーを続け、ジャイアンツを最後に現役を引退した。

タイトル獲得歴はゼロ、オールスターも1度きりの出場にとどまったが、
古くからのカージナルスのファンにとっては、ハーは忘れられない、いぶし銀の
名プレーヤーであり続けるだろう。