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file.147 Mickey LOLICH【ミッキー・ロリッチ】

2007-02-07 | JKL
【伏兵】
Mickey LOLICH

63年にタイガースで
メジャーデビューを果たしたロリッチ、
巨体から繰り出す速球で打者を圧倒し、
64年に18勝をあげると、
75年まで11年連続で12勝以上、
また抜群のスタミナで、12年連続の
200イニング登板をマークする。

69年に19勝。
71年は25勝をあげ、最多勝・最多奪三振の二冠王。
72年も22勝と大車輪の活躍を見せるが、
ロリッチといえば、何と言っても
1968年のワールド・シリーズであろう。
カージナルスとタイガースがぶつかったこのシリーズ、
カージナルスには、この年脅威の防御率1.12をマークしたボブ・ギブソン、
タイガースには、同じくこの年30勝をあげたデニー・マクレーンが
それぞれ絶対的なエースとして君臨していた。
が、シリーズMVPはギブソンでもマクレーンでもなく、
誰あろうロリッチであった。
ロリッチは、第二戦で1失点の完投勝利、ホームランも放ち、
中2日での第五戦も3失点完投勝利、
さらに中2日で登板した第7戦では、
1失点の完投勝利でギブソンに投げ勝ち、一人で3勝(全て完投)。
一時は1勝3敗で窮地にたたされたチームを救う大活躍をみせた。

1979年、通算217勝、歴代17位の2832奪三振の記録を残し引退。
殿堂入りは果たしていないものの、メジャー史上屈指の左腕に間違いないだろう。

余談だが、ロリッチは元々右利きだった。
交通事故で左の鎖骨を骨折し、リハビリに励むうち
左腕の力が強くなり左利きに変更したのだという。
打者としては通算打率.110とふるわないが、
一応、スイッチ・ヒッターであった。