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file .307 Ron LeFLORE【ロン・ルフロア】

2013-08-24 | JKL
【break out】
Ron LeFLORE

デトロイトのスラム街生まれのルフロアは、
9歳で酒を
11歳でタバコを覚え、
12歳でコールガール相手に筆おろしを済ませ、
13歳で麻薬に手を出すなど、
すくすくとスラムの悪童として育ち、
小学校を何度も変えるレベルの問題児にまで成長した。

その後も順調に道を踏み外すルフロアは、
19歳の時に、近所のバーへライフルを持って強盗に入り、
あっけなく御用。
3年の実刑判決を受け、刑務所に入った。

とっとと娑婆に出たいルフロアは、
刑務所内で野球を始める。
スポーツに勤しんでいると印象が良くなり、
仮釈放の機会が増えるからだ。
また、野球を通して看守と親しくなれるというのも大きな利点であった。
元々ズバ抜けた身体能力の持ち主だったルフロアは、
周囲の人間にルールなどを教えてもらいながら
アスリートとしての才能をグングン伸ばし、
塀の中のスタープレーヤーにまで昇りつめた。

やがてめでたく仮釈放と相成ったルフロアは、1973年、
ム所で知り合った人間のコネでデトロイトタイガースの入団試験を受け、なんと合格。
それどころか、74年のシーズン途中にメジャーへ昇格し、
59試合で打率.260 23盗塁をマーク。
翌75年は打率.258 8本塁打 37打点 28盗塁。
突出した成績とはいかないまでも、
学生時代に野球の経験が無いとは思えない活躍を見せる。

76年は大幅な成長を遂げ、
打率.316 4本塁打 39打点 58盗塁。
オールスターにも出場。
数年前には強盗で収監されていた男は、
ついにアメリカンドリームを実現させた。


77年は、打率.325 16本塁打 57打点 39盗塁。
78年は、打率.297 12本塁打 62打点 68盗塁で初のタイトルとなる盗塁王を獲得。
リーグを代表するスピードスターへと登り詰めたルフロアは、
80年にエクスポズへ移籍し、打率.250 4本塁打ながら97盗塁で2度目の盗塁王。
その後、82年にホワイトソックスで現役を引退した。

通算1099試合 1283安打 打率.288 59本塁打 455盗塁。

街のゴロツキからメジャーリーグのオールスター級の名選手へ、
映画のようなサクセスストーリーを演じたルフロア。
しかし、生来の盗み癖が完治した訳ではなく、
ロッカールームに無造作に置かれてる現金をかっぱらいたい衝動にかられたり、
街に出ては、ショウウィンドウを叩き割って商品を持ち去る妄想にとらわれたりと、
ルフロアなりの葛藤もあったという。

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