GUMBO

.

file.076 Willie MAYS 05【ウィリー・メイズ05】

2006-06-30 | willie mays
【帝国の失態】
Willie MAYS

あまり知られていない事だが、
黒人起用になかなか踏み切らなかったために
ヤンキースとレッド・ソックスはウィリー・メイズを獲得仕損なうという
球団史において最大級の失態を犯している。

ヤンキースのスカウト、ビル・マーコリーは球団に命じられ
メイズが在籍していたバーミングハムの
ブラック・バロンズを視察した。
南部出身のマーコリーは
メイズをヤンキースに入団させる事に大反対で
「メイズはカーブを全く打てない」と嘘の報告をした。
もし、獲得がかなえば、
ミッキー・マントル/ウィリー・メイズの
夢の右中間が実現していたのである。
そしてマントルの野球人生は、
より輝かしいものになったであろう。
彼を引退まで苦しめ続けたひざの故障は、
メイズの打球を処理した時に負ったものだからである。

レッド・ソックスはバーミングハムにマイナー球団を持っていた。
メイズのスカウトをするにあたっては地の利がある。
その球団のマネージャーであるエディー・グレノンは
メイズの素質を見抜き、レッド・ソックスの
スカウトマン、ジョー・ディグビーを呼び寄せた。
そしてディグビーもまた、メイズのプレーに惚れ込み
レッド・ソックスの監督ジョー・クローニンに報告した。
が黒人嫌いのクローニンは舞全く興味を示さなかった。
レッド・ソックスは千載一遇のチャンスを逃し、
テッド・ウィリアムスとメイズの最強の3-4番コンビは
実現しなかった。