ウルトラマンシリーズの演出などで知られ、
映画もたくさん手がけている実相寺昭雄氏、
先日亡くなりましたね。
ウルトラマンを見たのは子供の頃。
おそらく再放送だったと思います。
今考えると、あの頃の方たちは、
色々なメッセージを織り込んでいたんだなと思います。
今レンタルできるでしょうかね?
機をみてもう一度振り返りたいですね。
ここでこの訃報に触れたのは、
僕の心に強く残っている出来事があったからです。
東京に居た頃、
芸大オペラというのがあって、見に行きました。
学生オペラといっても、ソリストは一流どころ。
福井敬とか出てたし。キャストに学生出ていたかな。。。
オケは学生。あと合唱も学生でした。
上京して浮かれていた頃、
今と同じように、演奏会に足しげく通っていました。
その一環で見つけたオペラ。
余談ですが、音大などの学校の名前が入ったオペラは、
結構面白いです。名前をかけてやっているところがあって、
音大ごとに面白いですね。
で、その演出が、実相寺さんだったのです。
演目はモーツァルトの「魔笛」。
その後、二期会の公演で実相寺さんが演出したと思いますが、
実はその前に、この芸大オペラで演出していたのです。
その頃の記憶だと、
初めてオペラを演出するとの触れ込みでした。
「どんな魔笛になるのだろう」
そんな思いをもって出かけた記憶があります。
というのも、この公演で使われた会場が、
すみだトリフォニー大ホール。
1800席くらいの、
思いっきり、普通のコンサートホールです。
幕とかも無かったと思います。
僕はその頃、魔笛は一番観ていたオペラで、
このオペラは非常に難しいのですよね、演出が。
外れも結構ありました。
で、このホール。そしてウルトラマンの演出家がオペラ演出。
値段も全席2400円だったんです。
どうなるのか、、、と思って観ていました。
しかし、これがとても良かった。
僕が生涯観た魔笛の中で、一番良い演出でした。
魔笛という、ある意味扱いにくい題材を、
実相寺さんならではの演出で、
夢と希望溢れるものになっていた、そんな感じでした。
もう亡くなったということだと、
2007年7月の二期会公演はどうなるのか、
HPを観ただけだと分かりませんので、
演出の内容については触れないことにします。
一つだけ言うと、
怪獣が出てきます(笑)。本当です。
あれだけで、会場が和みました。
それだけでも、実相寺さんの功績が称えられると思います。
ウルトラマンは変わりなく毎回登場するけど、
そこに出てくる怪獣たちが個性様々。
何と愛らしいキャラクターたちか。
2007年の魔笛が実相寺さん版で公演されるなら、
ぜひ一度観てください。
ここに哀悼の意を表したいと思います。