定ちゃんの部屋

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(from 2006.1.18)

『NO MORE HELL TO PAY』 STRYPER

2013年12月01日 | 最新CDレビュー
80年代は、クリスチャン・メタルバンドとして、一時代を築いたストライパーの新作。



ジャケは、同時期に発売のマイケル・キスク擁するPLACE VENDOMEとソックリ。
裏ジャケの黄色と黒のストライプに身を包んだメンバーショットは、顔がおじちゃんになった以外は80年代そのもの。

音のほうも80年代していて、リヴァーブをカットしたエッジの効いたディストーションたっぷりのギターの音色は、悪く言えば古臭いけど、良く言えば伝統の80年代メタルを踏襲したもの。
ギターソロもアメリカン・HRの王道まっしぐらのプレイ満載。

この手のHRバンドのアルバムの1曲目は、勢いのある曲を持ってきて聴き手のハートをガッチリ掴むのがお約束だけど、期待の1曲目がモッサリしていて、?マークが付く。
そして2曲目のタイトル曲。
こういったメロディックなミドルテンポの曲こそ、かつての「Calling On You」「Always There for You」を生み出したバンドの真骨頂。
しかし、その名曲レベルには達してないけど、マイケル・スウィートの歌メロに往年の感じが出ていてちょっと安心。

この重い展開に、「これも過去の復活作と同様、これまたダーク路線か?」と思ったところで、3曲目にして手数の多いギターリフ、マイケルのシャウトと共に疾走する。

アルバム全体を通じて、完全に全盛期に戻りきったか?と言うとそうではなく、往年の音、メロディを垣間見ることが出来るという程度。
そりゃ、今更全盛時のアルバムを作れ!というのが無理なのは分かるけど、メロディの質がもう少し・・・という感じ。
⑨「Sticks & Stones」はもう少しメロディを煮つめれば・・

嬉しいのは、中~終盤に掛けて魅力的なスピーディなHRチューンが配置されているということ。
たまたま代表曲がミドルチューンだったということで、ついそういうものを期待してしまうけど、本来こういった手数の多いギターリフの疾走曲こそがハードロックの醍醐味。
ベテランになってもこういう曲をやってくれるのは、美しいコーラスワーク、名曲の欠如の穴を埋めるには十分。

ただ、リアルタイムで『In God We Trust』を聴いてきた者としては、やっぱり「Always There for You」級の目玉曲があればなあ~と思ってしまう。

今は2013年。
25年前のように、HRバンドがキャッチーなコーラスで歌謡曲のようなポップなメロディを歌う時代ではないか...

★★★★


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