草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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元代々木の27年に教室にいつもいた机たち

2012年07月12日 22時26分48秒 | 
 今日は朝からいろいろと藪用でレジュメ作りもままならないほどでした。実は今日は元代々木教室まで行きまして、工事依頼のために業者にあってきたところです。懸案であった机の処分も決まったところでした。27年間も子どもたちが使ってきた机のひとつひとつが哀れでしかたありませんでした。小さな塾でした。ですから、ひとつひとつ増やしていきました。
 そうでした。最初は中野にあったバッタ屋みたいなところから長机を買ってきて使ったのでした。その店から今度は学童机の三流メーカー品を何脚か買いました。それらの机はもうありません。いつしか学用品を扱う会社が相手をしてくれるようになりました。そういえば、その頃からだったでしょうか。「新中学問題集」を発行する有名な教材会社が取引をしてくれるようになったのは。よく新大久保駅のすぐ横にある第一教科書にも行った。私が塾関係者だとわかるほどによく買ったので10%割引きしてもらえるようになった。
 次第に竹の会が有名になるにつれて、いろいろな教材会社と取引できるようになりました。
 学童机もコクヨの一流品を入れるようになりました。一つとか二つとか少しずつでしたが、増えていきました。
 いつも子どもたちがこの机でがんばってきたのです。新しいのもありますが、ペンキのはげた使い込んだ机が今は寂しくその役目を終えて捨てられるのを待っているのです。
 子どもたちがコンパスの針でほじくったのか、小さな深い穴が所々に開けられているもの、子どもたちの中には鼻くそを何十日にもわたって丹念につけそれがこびりついて取れなくなったもの(汚くて済みません)、こともあろうに机の顔に落書きを刃物で彫り込んだもの、となかなか机たちも受難でした。
 塾のある日はいつも雑巾で拭いてきましたが、塾が終わるときはもはや無用の長物となってしまう運命だったのです。
 ガランとした教室にあちこちを子どもたちに傷つけられた机たちが、それでも子どもたちが元気な笑顔を見せていたあの頃を忍ばせるかのように「ありました」。
 
 今日はうれしいことがひとつありました。現会員の小6のお母さんからこの机のひとつをもらっていただけることになったからです。
 「たくさんの卒業生が勉強してきた元代々木の机で勉強したい」というメールをいただきました。
 すでに廃棄処分の運命が待っていたのに、思い出の机のひとつを使っていただけるとはなんとうれしいことでしょうか。
 私にはひとつひとつがみな思い出の品です。
 指導のある日は、役目を終えたこの机たちを見るのがとても寂しいですね。
 
ありがとうございます。
 
 
 

 亀蔵からもお礼申し上げます。
 

 By 竹の会
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