草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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 忘却  12月21日 快晴

2009年12月21日 08時31分36秒 | 
●しばらくブログを書く時間がとれないかもしれない。冬期は準備に追われてそんな暇もないだろう。ブログを書くにしても, 私には一瞬でもいいから, 気分転換が必要なことを実感している。以前「呪」について書いたことがあった。この言葉は小説・陰陽師に出てくる。名前がその人を規定するという主意で使われている。名は体を表すというのも同じだ。人は一たび人や物に名前をつけると, たちまち名前が逆に人や物を規定する。名前に「囚われた」行動をとるようになるというものだ。ここから「囚われる」という言葉も出てきた。「呪に囚われる」のが, 人間ということだ。ところで名前に囚われるというのも, もっと広げて, 実は人間は, 言葉に囚われて自分の行動を身動きできないように縛られ, まるで言葉に意志があるように意図せぬ方向に踊らされているのではないかという思いが強い。
 そういえばあのオーム真理教の事件に見たように宗教(?)という名に幻惑された耳当たりのいいそしてなんの実証的根拠もない言葉に操られて多くの高学歴の青年たちが盲信していった。言葉に踊らされていった。あやしい根拠を持ち出して星占いや血液型による今日の運勢などがマスコミを通じて流される。なんともあほらしい言葉の乱用である。そういうものは無視するから私にはどうということもないが, まやかしの言葉で一喜一憂する人たちが現実に夥しい数いる。人は言葉によって動かされるのは確かなことで, 広告ではキャッチコピーを何度も流して人々を洗脳する。人はひとりひとりを見てみれば知性と思慮深さで行動していると思われるのに(もちろん知性のかけらもない人たちというのもいくらでも見かけるが), 一たび群れをなすとどんなに優れた人たちの集団でも「烏合の衆」に変じることは, 社会保険庁役人の集団, 民主党集団の中国修学旅行などを引き合いに出すまでもなく明らかなことである。烏合の衆と化した「大衆には藁」を撒けばいいだけである。自らの拠り所を持たない大衆は溺れる者である。自らの判断のないところ個の集団が藁という根のない言葉に踊らされる。
 言葉に囚われる。情報に囚われる。受験直前である。緊張と不安が増幅する時節に突入した。意味のない言葉に踊らされずに, 冷静に見据えなければならない。その際, 判断するのは言葉ではない。自分の目で見たままに素直に実体を見てあるがままに受け入れなければならない。
 そういえば, 言葉満載の情報を伝えるマスコミの中でも, 最も信頼できそうな朝日新聞にしても, 本当に真実を伝えてきたかといえば, かなりに怪しい。日本の新聞が日本のことを冷静に客観的に書けているのかというと極めて怪しい。岡目八目というが, 外から見たたとえば外国人記者の書いた外国メディアの記事が的外れに見えて実は正鵠を得ているのではないかと思うことが多い。実はアメリカの情報部の方が, 日本のへっぽこマスコミよりは余程政府内部の情報を掴んでいるのではないか。日本のマスコミは政府の秘密主義でたいていは蚊帳の外である。もしそういう内部情報をアメリカなどが大衆操作のためにあるいは時の権力牽制のためにリークしたとすれば, 大衆は今度は意図的に利用されてリーク者の思惑通りに動くことになる。恐ろしいことである。
 言葉に踊らされないように私たち個人がバリアーをはるにどうすればいいのであろうか。意識に意識の内面に入り込んで語りかけてくる言葉に囚われないようにするには, そういうことばを意識から追放するしかない。

○後記
●冬期は短期勝負です。冬期を終わると本番まで3週間です。もうジタバタしてもダメで年貢の納め時というやつです。何かあたらしいことに取り組む時期ではありません。それまでに培ってきたをどう生かすかです。
●冬期まで解き直し7回を終わらせましょう。
●通常指導は, あと残すところ3回です。
 12月21日(月)
    23日(祭)  注 午後1時~6時
    25日(金)
●冬期指導前半 26日~30日
●お休み
 12月31日
  1月 1日
  1月 2日
●冬期指導後半 3日~7日
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