草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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都立西への道程

2009年12月13日 12時24分19秒 | 
●都立西への道程

 竹の会で過去都立西には2名が合格している。初めての合格は, 平成13年のことであった。小6から指導してきた男子である。代々木中から推薦で合格した。4が1つで後はすべて5という成績であった。通常推薦で入る子は, 入学後の成績がよくないのが相場だが, この男子は例外で西入学後も常に学年50番内にいた。現役の入試で東大に失敗するも早大理工に合格。1浪して再び東大に挑戦するが失敗。結局慶應の理工に進んだ。東大挑戦が決して無謀というのではなく運が悪かったとしかいいようがない。なにしろ浪人した年の夏の駿台模試で全国26番の成績をとっていたのだから。東京工大なら余裕で合格していたと思う。
 2人目は, 平成20年に合格した女子である。彼女は松濤中であったが, 松濤中というのはどんなにできても内申をくれないところだ。定期試験でいい点(90点)をとっていても内申2と3ということがあった。それで彼女は一般入試でチャレンジした。その前に豊島岡女子の合格を決めて実力十分であることを証明した。
 さて, この2人の都立西合格までの道程はかなり似ていた。2人はいずれも小6の4月に入会した。まじめで集中力と実行力に卓越していたことも共通であった。2人とも竹の会の長時間コースで中1のときからみっちりと実力をつけてきたことも同じだ。漢検2級とっていることも同じである。
 竹の会の中学入学のときから, 高校入試までの2年10か月は早い。中1の1年間あるいは中2の2年間を勉強しないで過ごした子どもたちにとっては残りの僅か10ヶ月が受験のために残された時間である。都立西クラスになると中1から手を抜いた時点でもはや合格はない。中1の夏→冬→中2の春→夏→冬→中3の春→夏→冬→受験 という過程を手を抜くことなくこつこつと努力を継続してきた者のみが最後に合格の栄冠を勝ち得るのだ。
 竹の会の想定する中学生であればこれほど成績をあたりまえのように押し上げ, 究極的に, 合格を確実に保証する塾システムはどこにもないのではないか。竹の会の想定する中学生が確実に内申5の個数を増やしているという事実は誰にも知られていないし知られてこなかった。

○都立国際のこと
 平成元年都立国際高校が開設されたこの年, 都内全域の校長推薦を受けた模範的な生徒が推薦入試に挑んだ。各中学で7名程度が校長推薦を受けたと思われる。その年の都立国際の推薦入試の倍率は22倍を超えた。推薦試験のメインは作文であった。竹の会からも1人が受験した。何度も作文を書かせては辛口の添削を繰り返してきた。作文が問題意識と問題の提起にあることを徹底してたたきこんだ。入試の結果は驚くべきものであった。渋谷区で合格したのはただ1人であった。それが竹の会のその人であったのだ。
 あれから歳月が流れた。平成13年に再び竹の会から都立国際の推薦を受けた女子生徒がいた。竹の会には数学が苦手ということでやってきた子であった。中3の最終内申はオール5であった。苦手の数学も5にしたというのは竹の会ならではのことであった。かつては竹の会は数学5を量産したものだ。その彼女も予定通りに都立国際の合格を決めた。

●後記
年の瀬の慌ただしさも中くらいか。世の中は政権党が民主党に変わって推移をじっと見つめている感がある。新聞は朝日が政権党の粗を見つけては, 批判している。もともと新聞というのは権力を批判してなんぼの存在だから, 当然といえばいえるのだが,このところ特に新聞やテレビの報道もそのまま額面どおりには受けとれないという疑心暗鬼にかられている。

●12月13日。たいてい交互に晴れと雨の日が繰り返されていたのが, 今日は昨日に続き晴れということで気分は幾分か軽い。とはいってもやり残した仕事が山積みでそれを考えるとまた胃が重くなる。このところ液キャベ(液体の胃薬)をよく飲む。これがOS薬局でも350円くらいはする。飲むとすっきりするのでよく飲む。英語で(薬を)「飲む」は, drinkではなく, takeだと指導しているが, 液体の薬だとdrinkもありかなと思う。英語の語法で迷ったら愛用している研究社の「新英和中辞典」を使うことが多い。同じ研究社にライトハウスという辞書がある。こちらは引きやすい。しかし, たとえば, atを引き比べたら, 断然「新英和」が詳しくわかりやすい。私の持っているのは, 革装の第6版だが, もう確か第7版以降が出ているはずだ。昔から「新英和」を愛用し版が変わる度に買い替えていたが, 第6版を最後に買っていない。春だったか電子辞書を買った。言葉に迷った時など便利にしているが, 難解な英文の解釈にはやはり「新英和」(書籍版)でないと使えないようだ。
 来週は, 月・水・と指導日である。金・土・日と私用で東京を留守にする。冬の指導は間近なのに仕事ばかりが溜まっていく。気は重くなる一方だが, いつものことかと半ば開き直っている。今日も切れた液キャベを買いに行かなければと心に留める。

●読もうと思って買った本が, 次第に溜まってきた。マイナーな本はたいていアマゾンに注文する。ただ高価な本をアマゾンで買ったことがあったが, 角から落としたものか, ハードカバーが変形してたことがあった。苦情を言うにも事実上言えないシステムになっていることがこのとき初めてわかった。それ以後, 高価な本はアマゾンには頼まないことにしている。紀伊國屋や各出版社のウェブで注文する。きちんと電話で対応してくれて, 責任の所在が明確で間違いがないということがわかったからだ。
●都立高校22年度入試日程
○推薦入試  願書受付  22年1月22日(金)
          検査日    22年1月27日(水)
          合格発表   22年2月2日(火)
○一般入試  願書受付  22年2月5日(金)~8日(金)
 (分割前期)  志願変更  22年2月15日~16日
          検査日    22年2月23日(火)
          合格発表  22年3月1日(金)

注 2次募集(分割後期)は略

●結婚式余話
 胸につっかえていた責務をまずひとつ果たしてほっとしています。なにしろああいった晴れがましい場というのは大の苦手で私にはとても耐えられないのです。それでも若い人の門出を祝福する場に居合わせることができてよかったと思いました。同じテーブルになったあの「勘定奉行にお任せあれ」の会社の役職の方たちとも親しく歓談できました。帰りのエレベーターに偶然乗り合わせたあの人は確か作家の村上龍氏ではなかったかと埒もないことを考えて平和です。
 かつて友人の結婚式に皇居そばにある学士会館に出向いたときは, まだ若かった。同じテーブルに居合わせた人たちと話も出来ずにただ黙々と食べていた。今度は私も新郎の恩師ということで出席させていただき話しが思わず盛り上がってしまった。それにしても, 控室で待っているときふと思った。人生というのは, こういうセレモニーの繰り返しのような気がする。人を称え, 人を悲しみ, 気がついてみたら自分もあのころ遠く及ばないと考えていた年齢になっている。セレモニーは人間の「なんとなく」ある意識を意味ある形式に覚醒して再認識させる。セレモニーのたびにかつてのセレモニーの場にいた光景がフラッシュする。それは一瞬のできごとであったかのように。「夢幻の如く」一瞬のまばたきで人生を見たかのような錯覚に囚われる。
 
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