草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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2007年2月27日執筆

2011年04月28日 13時32分18秒 | 
奇跡の人
 
 「奇跡の人」という映画があった。主人公のヘレン・ケラーは目が見えない,耳が聞こえない,したがって口がきけないの三重苦の人であった。この人は将来は大学まで出て成功したという驚異の人である。このヘレン・ケラーが「ものには名前がある」ということを理解するまでの苦闘が描かれる。ことばの意味を知ったときのヘレンの歓喜は感動的なものであった。私は小学生を指導するときいつもこの映画のあの感動の場面を思い出す。ヘレンを演じたパティー・デュークの演技もすばらしかった。小学生にとって置かれている状況はこのヘレンと変わらないのではないか。子どもたちが「ものには名前がある」ということを三重苦という障害を突き破って理解したヘレンのように, 1当たりの理論を理解することができたとき, 君は「奇跡の人」になったのだと思う。いつまでも理解できないで苦しむ君の姿をずっと見守るしかない。「こうなんだよ」「ああなんだよ」と私はできうるあらゆる方法で訴え続けるに違いない。君達は苦闘し苦悶し続ける。そしていつか「わかった」という奇跡の瞬間が訪れることを願って苦しみつづけるしかない。君に「知りたい」という本能にも似た感情がある限り。いつまでも「理解したい」という気持ちを持ち続ける限り, きっとそのときが突然訪れるに違いない。天はひたむきに努力する者を放っておくことはしない。きっとその日が来る。
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