今週号の週刊金曜日の中で, 朝日の「原発世論調査」について触れている。
「日本の原子力発電は, 今後, どうしたらよいと思いますか」
という質問に対して, 「増やす」5%, 「現状程度」51%,「減らす」30%,「やめる」11%の回答。
毎日の「原発に頼っている日本のエネルギー政策をどう思いますか」という質問には, 「やむを得ない」40%,「減らすべき」41%,「廃止すべき」13%であった。
日経は故意に「原発の是非」を質問しない。
この結果に, 金曜日の筆者は「愕然とする」と書いている。
原発賛成に56%という結果について, 同筆者は, 東電が直後に強行した計画停電で原発依存の嘘を信じ込まされたことを挙げている。さらに, メディアがこれまで日本の原発関係者の無能・無責任をきちんと伝えてこなかったことを挙げている。
朝日の4月20日の社説には, 「稼働しているすべての原発をすぐに止めてしまう事態に, 日本経済が耐えられないことも事実だ。国民生活への影響も大きい」と, 結局は, 原発依存を正当化していることが, 指摘されている。
東電の事故処理のでたらめさ
以下週刊金曜日によると元名城大教授の槌田氏の指摘は次の5点とされている。
●原子炉に水を入れるには圧力を下げることが必要なのに, これを放置していたこと。
注 この点は, 再三事故直後のベントの遅れとして8時間の空白が指摘されてきたところである。東電の武藤は実はこんなことさえも知らない無能な男だったのではないかの疑いがある。彼は東大の工学系の大学院卒なのであるが, なんとも信じられない。
●海水を入れたこと。海水は蒸発すれば大量の塩になる。これが原子炉の中に大量に溜まるなど信じられない結果になってしまった。
●燃料に大量の海水を放水したことが結局放射能を拡散させ施設を汚染水浸しにしてしまったこと。
注 この点は, とにかく放水して冷却するしかないということがもたらしたなんとも情けない結果である。
●復水器に海水を入れたため使用不能となった。復水器は冷却に必要である。
●チェルノブイリで成功した鉛の投入を採用しなかったこと。 注 この点については, 菅総理にも在野の専門家から進言がなされていた。しかし, 菅は無視したようである。
東電にも, 保安院にも(これは当然), 事故にまともに対応できる人材がいなかったことが, ここまで被害を大きくしたと槌田氏は結んでいる。
それに安全委員会の専門家たちが「何もしなかった」いや「何もできなかった」ことにはあきれるばかりです。
アエラ増刊号100人の証言では, またあの勝間和代が意味不明のことを言っています。勝間の文章をいくら読んでも何を言っているのかさっぱりわからないのですが, とにかく無知であることと今でも東電の手先であることだけは確かのようです。「原発政策で最も間違っていたのは専門家が示す科学的データで一般の人の感情をねじ伏せようとしたことです。専門家が大丈夫だという放射線のレベルと, 一般の人が健康面で心配するレベルには大きなギャップがある。私自身も事故前には気づいていませんでした。大変反省しています」と述べている。
専門家がどんな科学的データを示してきたのか寡聞にして知らないが, 反省するのがそこかよ, と突っ込みたくなります。世の中が原発に不安を持つのは, 原発そのものが本来的に人間には制御できないものだからです。
勝間は東電や国が怠ってきたのは, リスクに対する丁寧なコミュニケーションだと言う。東電が「危ない」と国民に訴えてこなかったことが悪いとでも言いたそうな表現である。しかも「原発安全神話」を国民に押しつけてきたと言っている。えっ。勝間は原発は安全だと言っていたのでは? いつから神話つまり嘘になったのか。それならなぜまだ原発支持なのか。とにかく書かれた文章は論理もなにもなくとても読めた代物ではない。
とにかく私は専門家というものがいちばん信用ならないと思っている。週刊金曜日には, 御用学者のリストが掲載されているが, 制度と組織に守られ, 名誉とカネと地位にまみれた,人間のリストである。決してひとりの欲ではなく, 純粋な気持ちから, 自分の信条にしたがい, 意志を貫くことのできる人間こそ尊敬すべき人間である。俗世間のしがらみや低次元の人情に流されることなく, 他のだれからの干渉をも排して, 何ものからも支配されることなく, 自由な心を持ち続けることのなんと難しいことか。
「日本の原子力発電は, 今後, どうしたらよいと思いますか」
という質問に対して, 「増やす」5%, 「現状程度」51%,「減らす」30%,「やめる」11%の回答。
毎日の「原発に頼っている日本のエネルギー政策をどう思いますか」という質問には, 「やむを得ない」40%,「減らすべき」41%,「廃止すべき」13%であった。
日経は故意に「原発の是非」を質問しない。
この結果に, 金曜日の筆者は「愕然とする」と書いている。
原発賛成に56%という結果について, 同筆者は, 東電が直後に強行した計画停電で原発依存の嘘を信じ込まされたことを挙げている。さらに, メディアがこれまで日本の原発関係者の無能・無責任をきちんと伝えてこなかったことを挙げている。
朝日の4月20日の社説には, 「稼働しているすべての原発をすぐに止めてしまう事態に, 日本経済が耐えられないことも事実だ。国民生活への影響も大きい」と, 結局は, 原発依存を正当化していることが, 指摘されている。
東電の事故処理のでたらめさ
以下週刊金曜日によると元名城大教授の槌田氏の指摘は次の5点とされている。
●原子炉に水を入れるには圧力を下げることが必要なのに, これを放置していたこと。
注 この点は, 再三事故直後のベントの遅れとして8時間の空白が指摘されてきたところである。東電の武藤は実はこんなことさえも知らない無能な男だったのではないかの疑いがある。彼は東大の工学系の大学院卒なのであるが, なんとも信じられない。
●海水を入れたこと。海水は蒸発すれば大量の塩になる。これが原子炉の中に大量に溜まるなど信じられない結果になってしまった。
●燃料に大量の海水を放水したことが結局放射能を拡散させ施設を汚染水浸しにしてしまったこと。
注 この点は, とにかく放水して冷却するしかないということがもたらしたなんとも情けない結果である。
●復水器に海水を入れたため使用不能となった。復水器は冷却に必要である。
●チェルノブイリで成功した鉛の投入を採用しなかったこと。 注 この点については, 菅総理にも在野の専門家から進言がなされていた。しかし, 菅は無視したようである。
東電にも, 保安院にも(これは当然), 事故にまともに対応できる人材がいなかったことが, ここまで被害を大きくしたと槌田氏は結んでいる。
それに安全委員会の専門家たちが「何もしなかった」いや「何もできなかった」ことにはあきれるばかりです。
アエラ増刊号100人の証言では, またあの勝間和代が意味不明のことを言っています。勝間の文章をいくら読んでも何を言っているのかさっぱりわからないのですが, とにかく無知であることと今でも東電の手先であることだけは確かのようです。「原発政策で最も間違っていたのは専門家が示す科学的データで一般の人の感情をねじ伏せようとしたことです。専門家が大丈夫だという放射線のレベルと, 一般の人が健康面で心配するレベルには大きなギャップがある。私自身も事故前には気づいていませんでした。大変反省しています」と述べている。
専門家がどんな科学的データを示してきたのか寡聞にして知らないが, 反省するのがそこかよ, と突っ込みたくなります。世の中が原発に不安を持つのは, 原発そのものが本来的に人間には制御できないものだからです。
勝間は東電や国が怠ってきたのは, リスクに対する丁寧なコミュニケーションだと言う。東電が「危ない」と国民に訴えてこなかったことが悪いとでも言いたそうな表現である。しかも「原発安全神話」を国民に押しつけてきたと言っている。えっ。勝間は原発は安全だと言っていたのでは? いつから神話つまり嘘になったのか。それならなぜまだ原発支持なのか。とにかく書かれた文章は論理もなにもなくとても読めた代物ではない。
とにかく私は専門家というものがいちばん信用ならないと思っている。週刊金曜日には, 御用学者のリストが掲載されているが, 制度と組織に守られ, 名誉とカネと地位にまみれた,人間のリストである。決してひとりの欲ではなく, 純粋な気持ちから, 自分の信条にしたがい, 意志を貫くことのできる人間こそ尊敬すべき人間である。俗世間のしがらみや低次元の人情に流されることなく, 他のだれからの干渉をも排して, 何ものからも支配されることなく, 自由な心を持ち続けることのなんと難しいことか。