草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
※2015年10月より竹の会公式HP内にブログ移転

  問題に対処するには一歩下がって周りをよく見てから

2015年09月15日 13時09分34秒 | 
 おはようございます。刻一刻と本番までの日数が減っていきます。  平成28年2月3日まで140日です。  平成28年2月24日まで162日です。  1日なにも勉強しない日があればそれがどういうことなのかわからない人はもういないでしょう。9月からできることは少ない、ましてや直前の12月、1月に何ができるであろうか。  小5から小6の夏までがもっとも勉強できる期間ということです。 しかし、このことを真に理解している親や子は少ない。  高校入試は、中2までの過ごし方でほぼ決まる。そしてこのことを理解している親や子も少ない。  中1、中2の時期だと、いくら「やりなさい」と言っても、心の中には、緊迫感はない、だからなかなか真剣にやろうとしない、やってくれない、先送りしても当面は少しも困らないからだ。だが、それが中3の9月に深刻な現実となって現れる。  都立中の準備開始時期についても、中学ほどはこうだと言い切れないところがあるけれど、つまり、小6の9月から始めても知能の高い子が成功するという事例はよくあることだけれど、しかし、普通に指導して合格域まで、というかわたしが「この子は合格するであろう」と確信を持てるほどまで、いくには、やはり小4の2月から始めて小5の一年間鍛え抜いて小6を迎えるというのが一番いいかたちなのだろうと思っている。  竹の会で小5、小6を過ごすということが、ひとつ都立中受検のためだけということではなく、実は、将来、区立中へ進むことになったとしても、中学で勉強していくのにまるで困らないほどの力を秘めている、ということは常に実証されてきたことであった。  竹の会出身の子たちの多くが、中学でトップクラスにいる、という事実は、偽りのない真実であるから。  偽りのない事実だけを述べています。  都立中学に合格するほどの力、つまりは思考力をつける、あるいは小学生を将来区立中学でトップクラスに位置するほどの力、つまり思考力をつける、ということは、竹の会では、それなりの時期に、入会試験をクリアして、竹の会で思考を作る、鍛える、過程を過ごしていけば、自然に仕上がることである、とわたしは言い切れる。  私立中受験のため、大手に通う小学生の中には、算数が伸びない、と悩んでいる子も多いはずです。あるいは、大手のトップ層にいながら、算数に壁を感じている子もいるでしょう。  そういう子たちに必要なのは、大手から与えられた、難しい問題ばかりがぎっしりと詰まった問題集なんかではありません。 そういう人たちは、思考を鍛える、思考を深めるということ、そのためのゆとりをもった、思考時間を積み重ねて、選び抜かれた少数の問題を解きつつ、血と肉にしていくということこそが必要なのです。  大手のやりかたは、いわば「急流で泳ぐ」ようなものです。 溺れる者は続出でしょ。 竹の会は、思考の速度に合わせた、いわばせせらぎみたいなものです。せせらぎと笑ってはいけません。  この竹の会の指導で子どもたちは大手の子どもたちを尻目に早稲田進学会の模試で不思議と上位にいるのです。  いや竹の会では毎年3~5人ほどしか受検生はいませんが、必ずその中から複数の合格者を出してきました。  高校入試にいたっては、最近は1人いる程度です。たいていは小学生から竹の会で思考を鍛えてきた子がそのまま高校受験をしたというケースです。  平成19年あたりでしたか、中学の外部募集を中止したのは。公立校には学習不振児が溢れていた時代です。都立高校の凋落が叫ばれていた時代です。  都立中学の指導に没頭する中から、竹の会では、画期的な算数の方法を発見する幸運に恵まれました。また、割合概念を追究する中から、割合に特化した思考訓練システムの開発にも成功しました。  平成19年から27年までの8年間は、大きな収穫に満ちたものでした。  本年、つまり平成27年10月をもって竹の会は創設30年になります。  これを転機に竹の会は、高校受験指導、実は、進学重点校指導に特化した指導を再開することとなりました。  竹の会はもともと高校入試を専門として展開してきた塾です。  昭和60年(1985年)10月元代々木教室開設以来、幾多の試練を乗り越えて、生き抜いてきました。  地元密着の塾として、主として、代々木中学、上原中学の生徒が集まり、これまで数百人の卒業生を送り出してきました。  わたしはオール1の子からオール5の子まで区別なく指導してきました。しかし、ある時期からわたしの高度な指導技術をまるで必要としない、一部のある種の子たちの指導に耐えられなくなったのです。  今竹の会には入会試験があります。ですから一時のように指導そのものが不能な子たちは入れない仕組みになりました。  わたしは、ここで自分の指導技術をもういちど、進学重点校をめざす程度の子たちに生かしたいと思うようになったのです。  さらには、わたしの、竹の会の算数指導技術を遍く広めたいという思いが強くなりました。  土曜算数教室の開講は、竹の会算数をすべての小学生のみなさんに広めたいという気持ちの表れです。  竹の会初の本となる、「算数革命(仮題)」は、竹の会では折り紙付きの割合理解の方法を詳説した作品です。全国の小学生のみなさんが、アマゾンからこの竹の会の本を手に入れられて、割合を得意にしていくであろうことが、容易に想像できます。それほどにすばらしいものです。竹の会では定番の「算数の魁」や「小学思考の素」から、良問を取りだし、新たに、解説を書き下ろしました。  渋谷区や近隣の区の小学生のみなさんが、竹の会という算数指導塾が近くにあるのに、その機会を逸することのないように祈っています。  これまで8年の歳月をかけて研究してきた都立中学については、今後は、竹の会入会試験A合格者に限り、例外的に指導する、そのため3人を目安にする、ということになります。  竹の会に入室することが、即合格を意味する、ということになるかと思います。精鋭を鍛えて合格へ導く、ということです。今の竹の会にはそうした技術があります。  問題に対処するには一歩下がって周りをよく見てから    受検の小学生、特に、私立中受験のみなさんが都立を併願するときはそのみなさん、に見られる特徴というものがあります。  曖昧、漠然とした問いに耐えられないのです。  適性問題というのは、問いの指示に素直にしたがい、的確な読み取りの上に立って、ある種の判断を求められる体裁になっています。  問いが指示するとおりにやる、それだけのことができない小学生がなんと多いことか。  もう少し、問いというものに敬意を払ってはどうなのでしょうか。  あなたたちは問いを軽視し過ぎです。なかにはろくすっぽ読まないで勝手に自分の思い込みを問いだ決めつけて答える子もいます。  私立狙いの子は特にそうですが、問いというものが、明確な問いであることが前提というか、当然のように考えてきた、と思うのです。  ですから、答えは、常に一義的なものと決めてかかっている、ところがあります。  しかし、適性検査の問題というのは、そのようにはできていない、のです。答えは、多義的であり、恣意的でさえあります。しかし、そうはいってもその中に自ずと明確な答えというものがある。  その解にいたる手順は、問いの中に示されているのがまた適性の特徴でもあるわけです。  これは都立中を受検するという子たちの中にも、いつしか形成されてしまった弊でもあります。問題を見るとなにか一義的な解を、即座に、あるいは究極的に書かなければならない、と思い込んでいる節がある。そうなると、問題の中に、いつも何か明確な問いというものを探そうとすることになる。適性問題というのは、曖昧と漠然の大海に問いが隠れている。そこで明確な問いを落ち着いて見つけることをしなくなる。  わたしは、問題に対処するには一歩下がって周りをよく見てから、よく見回してから、問いに即して、つまり問いの指示を忠実にたどりながら、真の問いに到達してほしい、と思うのです。
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