中国の内陸部での緑化協力にかかわる報告です。
続々・黄土高原レポート
104)風砂
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/29/e695093b7dfa230010489ab5dbe0d62f.jpg)
今年の中国は気温が低く、風が強くて風砂がひどいのです。西のほうからは、沙塵暴=砂嵐による死者がでた、列車の全車両の片側の二重強化ガラスがほとんど割れた、といったニュースもあります。
大同も雨がなく大地はカラカラです。植林作業中、ブワーッと迫ってくる土煙に背をむけ、しゃがみこんで目をつぶりますが、口のなかはジャリジャリ。携帯メールに「野外活動は控えるように」といった風砂予報が入ります。
感覚的には激しくても、こういう地元産の風砂はじつはかわいいもの。本格タイプはもっと大がかりです。ずっと西のゴビ、タクラマカンなどの砂漠の土が偏西風に乗って、東へ東へと上空を飛んでいきます。晴れているのに夕暮れのように暗く、ときおり青白い太陽が顔をだしては隠れます。地上付近も霧のように黄土がただよって、視界は1キロもききません。日本では春霞の黄砂ですが、密度はこちらがずっと濃い。
黄色い大地は風に運ばれた土が積もってできました。およそ200万年前から現代につづく現象で、黄土層の厚いところは200メートルもあります。1万年で1メートル、百年で1センチ、1年で0.1ミリ、地球規模の自然現象といっていいでしょう。
2000年前後に風砂のひどい年が数年つづきましたが、ここ数年はおとなしかったのです。そのときは「全力で緑化をすすめた成果」と報道されましたが、今年はどういうのでしょう?
(2006年5月5日号)
大同も雨がなく大地はカラカラです。植林作業中、ブワーッと迫ってくる土煙に背をむけ、しゃがみこんで目をつぶりますが、口のなかはジャリジャリ。携帯メールに「野外活動は控えるように」といった風砂予報が入ります。
感覚的には激しくても、こういう地元産の風砂はじつはかわいいもの。本格タイプはもっと大がかりです。ずっと西のゴビ、タクラマカンなどの砂漠の土が偏西風に乗って、東へ東へと上空を飛んでいきます。晴れているのに夕暮れのように暗く、ときおり青白い太陽が顔をだしては隠れます。地上付近も霧のように黄土がただよって、視界は1キロもききません。日本では春霞の黄砂ですが、密度はこちらがずっと濃い。
黄色い大地は風に運ばれた土が積もってできました。およそ200万年前から現代につづく現象で、黄土層の厚いところは200メートルもあります。1万年で1メートル、百年で1センチ、1年で0.1ミリ、地球規模の自然現象といっていいでしょう。
2000年前後に風砂のひどい年が数年つづきましたが、ここ数年はおとなしかったのです。そのときは「全力で緑化をすすめた成果」と報道されましたが、今年はどういうのでしょう?
(2006年5月5日号)
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早稲田大学アジア太平洋研究科のオウと申します。
学部時代の指導教授・山田国広先生(京都精華大)から、よく高見様のお話を聞かせていただき、高見様のご活動にとても関心を持ちました。そして、高見様を非常に尊敬しております。
私は、現在、大学院で環境と持続可能な発展というゼミに所属しておりまして、元毎日新聞の環境ジャーナリスト・原剛先生の下で研究をしております。
現在は、中国の都市化問題について研究しておりますが、ゼミ生同士と共に中国農村問題の研究にも携わっています。一人の中国人として自分の祖国のために、そして日中友好のために少しでも貢献をしたいと存じておりまして、高見様のご活動に何かお力になれることがあれば、ぜひ一言でもお声をかけていただければ光栄だと存じております。
私のメールアドレスは、typhoon_wz@hotmail.com
是非とも、熱心に中国の砂漠問題に取り込む高見様から色々教えていただきたいですので、ご返事を、宜しくお願いします。
中国北部は、ことし、雨がまったく降らず、旱魃が広がっているようですね。
大同も、半年にわたって、雨らしい雨がなく、カラカラでした。
風も強くて、風砂が舞い、ほんとうにひどかった。
私たちの活動も15年目にはいりました。
このかんのことを振り返っても、中国の人たちの環境意識はずっと強まってきたと思います。
でも、それは、環境破壊がそれだけひどくなり、実感されるようになったからでもあり、よろこんでばかりはおれません。
今後ともよろしくお願いいたします。
しかも、他の国以上の深刻で、そして解決しにくい問題に直面しております。
高見様は、一人の中国通として、すでにご存じだと思いますが、一言で中国といっても、沿岸部と内陸部は、まったく違う世界にも見えます。そこで貧困さによる環境破壊と、豊かさによる環境破壊が並存しており、政府が有効な政策を打ち出すには非常に難しい、地域ごとに解決策を求めなければ、下手にすれば社会問題、暴動まで発展していく可能性もないとはいえません。
私は、このような意識をしながら、自分の祖国に、少しでもいいから、何だかの形で貢献をしたいと思っています。是非、高見様からいろいろ教えていただきたいと思います。
また、宜しくお願いいたします。
この前4月17日の黄砂の後、日本でも黄砂についていろいろ報道がありました。先日、フジテレビの22時のニュースで黄砂のことを報道し、大同のことを言い始めたとき「あ、高見先生だろう」と思いきやまさか高見先生の植林活動の報道が出てきました。
早稲田大学のオウタクさんを初め漢人の環境に対する政策は今後の改善を握ってます。しかし、生態移民などの政策を考える際に効果を踏まえた対策が取れないとまたまた失敗をもたらすんではないか。一昨年からも「和諧社会を作ろう」というシンボル的な言動だけじゃ民間の心を癒されるものになるのでしょうか。
経済の発展に伴い、生態の改善を同様に同じテンポで改善させようというなか無理な対策も取られています。
高見先生にお願いするのは今後もっとチームを広げて中国での活動エリアを広げてやっていただけるといいなあと思いつつであります。
以上。
私の書いたものをご飯のように、とのことで、たいへんありがたいことですが、注意していただきたいのは、私の文章には、かなりの毒が含まれていることです。フフガル‰さんのことですから、それにはとっくに気づいておられることと思いますが。
私たちの活動も15年になります。スタート時には、そこそこ若かった私も、60歳に手が届かんとするロートルです。疲労もたまってきています。
そんなわけで、あなたの誘惑に、私じしんは、ちょっと乗れそうにありません。
でも、若いメンバーたちが、奮起して、活動の幅をひろげてくれるとすれば、それにまさる喜びはありません。
ありがとうございました。
私、誘惑したつもりではありませんでした。ここで、謝ってます。
ありがとうございました。