011)汚水浄化実験

 私たちの拠点の環境林センターは育苗、研修、実験などさまざまな機能をもっています。ここでも深刻だったのが水の問題。2001年は百年に一度という大旱魃のうえに井戸水が汚染され、苗木に水をやるのが困難でした。付近の住宅の生活汚廃水を灌漑に使ったら、土壌が汚染され、枯れ死する苗が増えました。
外務省草の根無償資金の支援で井戸を掘ったのですが、毎年2?3メートルも水位が下がるところで、地下水を無神経に使うわけにはいきません。
汚水の浄化を計画しました。どうせやるならと、日本でも最先進の土壌浄化法を採用することにしました。1日250トンの能力ですが、資材は現地調達、4百万円もかかりませんでした。
動かしてびっくり!処理水のCOD(化学的酸素要求量)が6・8ppm。もうちょっとで飲める水準です。日本大使館の目賀田周一郎公使の視察がきまっていましたので、その機会に通水式をもちました。テレビや新聞でそれが報道されたこともありますが、口コミがもっとすごい。毎日数グループの見学があり「すぐにでもつくりたい!」。
先進技術というと複雑なものを想像しますけど、構造が単純で費用もかからない、こういうのがホンモノ。日本に逆輸入したい。
いいことはつづくもので、朝日新聞の「明日への環境賞」を、緑の地球ネットワークが受賞することになりました。
 【写真】「処理水を食堂におけば絶対にだれかが飲む」と関係者。左は汚水の原水。
 (2003年5月5日号)
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