931話)桑干河を下っていくと

桑干河は山西省西北部の山中に源をもち、東へ流れます。大同市のほぼまん中を西から東に横切り、河北省に入ります。そして、壷流河、洋河と合流して、永定河と名を変えます。永定河は北京の西郊外を流れ、やがて海河に合流して、渤海に注ぎます。

そのように書かれていることがよくありますし、私もそう書いていました。ところが今回、桑干河はどこで海河に合流するのか、GoogleMapで捜してみたところ、そう単純なことではなかったのです。天津のあたりにはたくさんの運河があり、どこの水がどこに流れているのか、よくわからないのですね。昨年の4月、天津にいって海河をみたときも、地元の人に「あっちが海河で、こっちがラン河です」といわれたんですけど、帰って地図をみても、よくわかりませんでした。

GoogleMapでみたところでは、永定河は天津付近で北運河になり、すぐ下流で永定新河と名を変え、そのまま渤海に注ぐのです。海河という大きな河があるものと私は思っていたんですけど、子牙河と先ほどの北運河が合流して海河になっているんですね。海河と呼ばれるのはわずかな区間で、これも渤海に注ぎます。そして、このあたりの水系を海河水系と呼ぶのです。

脇道にそれてしまったのですが、北京市と河北省との境界で、永定河をせき止めているのが官庁ダムです。官庁ダムは密雲ダムと並んで、2つしかない北京の水ガメの1つですから、大同の一帯を北京の水源と呼んでもいいわけです。この写真は、官庁ダムに注ぐ直前の永定河で、2004年8月のものです。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 930話)河底が... 932話)太陽は... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。