1263話)ガポウ!

イタズラずきの人間はどこにでもいるでしょ。私の経験では圧倒的に男に多い。あるとき親しくなった大同市外事弁公室の日本語を話す幹部が私に、人を罵る言葉を教えたんですよ。最悪の罵り言葉だそう。普通話(≒標準語)のそれとはちがいます。

大同市のある県での夕食の席で、酒がはいってから、ある部門のトップ〇〇長の男が私に、タチの悪いジョーダンを飛ばしてきたんですね。通訳さんは顔を背けて、知らないふりをして、私に通訳しません。でも私にも、そのくらいは理解できる。

知らんぷりしてたんですけど、私がわかっていることを察知したんでしょう、さらにエスカレートしてくる。

カッとなって私も、同じくらい下劣なジョーダンで返したんですけど、通訳さんはそれを訳してくれない。同じレベルの愚劣さで私に応じさせたくないと思ったのでしょう、おそらく。

そこでとっさにでてきたのが、「ガポウ!!」。私が想像していたのよりはるかに強烈な反応がありました。瞬時に相手の顔がフリーズし、色が変わったのです。

そばに控えていた副〇〇長が、「そこまで言わなくても…」と即座に反応しました。

ガポウ!ってどういう意味だと私がきいても、誰もが「意味はわからない」といいます。どういう字を書くのだときいても、「文字はない」と答えます。

そして、大同以外の人に「ガボウ!」といっても、まったく反応がないんですよ。あっ、そうだ。蔚県ではまだ試していません。その反応しだいで、大同との歴史的つながりの深さが推定できるかもしれません。

写真は本文とは関係ありません。蔚県の農村にあったポスターですが、玉があってこその宝、という感じで、まずいんじゃないですかねえ。
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