goo blog サービス終了のお知らせ 

1246話)小老樹(2)

ポプラは成長の速い樹木ですが、そのぶん水の要求量も多いようです。立花吉茂先生に最初に会ったとき「乾燥地にポプラを植えるといったバカなことをやってないでしょうね?」といわれたのは、そのことをさしていたのでしょう。

でも、小さな苗のうちは水の必要量も多くはないので、順調に生育します。ところが大きくなるに従って、水の必要量が増えます。

桑干河流域ではこのポプラを平面に高密度に植えました。隣りの木と枝が重なりあうころには根と根も重なり、水を奪い合うようになります。

そんなところに旱魃の年がやってくると、ポプラは先端が枯れます。自分の生命を守るために、先端を枯らしているように思えます。馬さんが縮んでしまったと話したのはそのことです。

幹が枯れると、枝の一本がそれに代わって伸び始めます。そしてまた旱魃の年にその幹を枯らしてしまう。それがなんどか繰り返されると、グニャグニャに曲がり、ポプラとは思えない姿になります。

そうやって弱っているところに、カミキリムシが大発生し、満身創痍になってしまったのです。

そのようなポプラのことを地元の人は「小老樹」と呼びます。文字では小さな老いぼれの樹ですけど、中国人は小や老に親愛や敬愛の意を込めますので、日本の私たちとは受け止め方がちがうかもしれません。

それでも地元の人たちはそこにお墓をつくったり(写真)、ゴミを捨てたりしているから、たいせつにしているとは思えない、と私は書いたことがありますが、お墓とごみ捨て場をいっしょにあつかうなんて、とんでもない過ちでした。お墓をつくるのは、風水が最善のところと決まっているのです。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 1245話)小老... 1247話)小老... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。