はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

ボクシングが死んだ日

2006-08-12 01:44:38 | 格闘技
表題は二宮清純の言葉。
8月2日に行われた亀田興毅VSファン・ランダエタ戦に寄せられたものだ。
あれから10日が経過しているものの、いまだ騒ぎはやまない。擁護派批判派分かれて喧々諤々の主張を繰り返している。放送元のTBSに対してわずか1日で5万件の抗議が殺到したというのだから、事後の混乱もやはり尋常ではないのだろうが……。
間違ってはいけないのは、亀田親子や本人に責任はないのだということ。
八百長判定もホームタウンデシジョンも、今に始まったことではない。
ボクシングだけではなく多くの格闘技の興業には、程度の差こそあれ利権が生まれる。どうしたってそこに闇は生まれる。世の中には、勝ってはいけない選手が存在する。
8月5日に行われたHERO'Sの桜庭和志VSケスタティス・スミルノヴァス戦においても、似たような状況が生まれた。
顎を打ち抜かれた桜庭が明らかにグロッキー状態になったのだが、なぜかレフェリーは止めもせず、試合をいつまでも続けていた。
それは凄惨なもので、結果的には桜庭がスタミナ切れを起こしたスミルノヴァスに腕ひしぎ逆十字で逆転一本勝ちを納めたものの、試合後は微妙な空気が漂っていた。
判定と一本勝ち。一見違うようにも見えるが、この両者の戦いは本質的に非常に似ている。
TBSが亀田に期待したように、桜庭も勝たなければならなかった。お膳立てのできた試合のブックを覆してはならなかった。
この、ごく近い期間に行われたふたつの試合は、どんなに望んだとしても勝ってはいけない選手が存在するということの証左を見せてくれた。

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