フランス革命前夜、ある公爵に仕えた料理人。
抜群の腕を持ちながら、オリジナルとして“ジャガイモ”を食材に使用したために追放。
地方の寒村に落ち延びて失意のうち食べ物を貴族ではなく他人に饗し、喜ぶ姿に感動していく物語。これが世界初の”レストラン“。
“食べる”というフランスの文化、とはいえ元々は貴族の文化。それを一般大衆までその文化を広めた”レストラン文化“。
途中、いわくありげな女性も加わって、心地良く流れていく、素敵な映画。
タレント、そして、今では大学の名誉教授となっている“さかなくん”の自伝的小説をもとにした映画。それを”のんさん“が。本当に思うのは、“普通とは違う”さかなくんの良いところ伸ばしてを育てたお母さん、そして周りの人達には、凄いと思っています。この映画でも、フィクションも混ざっているとは思いますが、素敵に描かれています。そしてなによりも、のんさんの、純粋無垢の透明さ。彼女の映画はたまに観ますがその彼女しか持ち得ない独特な雰囲気、いつも圧倒されます。アラサーとなっているのに、ピュアなたたずまいは、凄いと。そして、彼女をとりまく”不良達“。どことなく、昭和のにおいがする、憎めない不良達。
見終わってからの清涼感、素敵な映画
記憶を失っていく母親と逆に記憶を取り戻していく息子の哀しく、切ない親子関係を。原田美枝子さんと菅田将暉さんが閑かに。失われる記憶は美しく、取り戻していく記憶は残酷に。それが故の“思い出の交錯”を美しく描いた素敵な映画
顔にアザがある事による他人からの視線に耐える、というよりも慣れてきた、という女性の心の変化を。
今の時代の“ルッキズム”への批判も。
ただ、逆に、彼女の、慣れたはずのあるがままの
姿から化粧をしてある意味仮装をしたその心境の変化はなんなんだろうか。
姿から化粧をしてある意味仮装をしたその心境の変化はなんなんだろうか。
その凜として、でも、心の変化を松井玲奈さん、そして不器用な彼氏を小泉歩さんが上手く。
事情があって他人から避けて閑かに生きていこうとする青年。でも、それを許さない、長屋のようなボロアパートの住人達。
日々の、ほんの僅かな幸せの積み重ねが、その人の幸せと。
”ムコリッタ“とは仏教用語の“牟呼栗多”、一日の1/30の事つまり、48分。そのほんの僅かな時の中にある幸せを汲み取ろうともがく住人達、大家さんとの触れ合い。その中で人として生きていこうとする青年の変化を松山ケンイチさん、お節介な住人達、大家さんをムロツヨシさん、吉岡秀隆さん、満島ひかりさん、そして緒形直人さん、江口のりこさんの職場の暖かさ。
素敵な映画
今の世の中、SNSで恋人、そして結婚相手を見つける時代。その中での結婚相談所。仲人、という”他人と他人“を結びつけ、ひとつの世界を作る橋渡し。
そこへ不動産会社からの出向したまさに“昭和のモーレツ”社員。渡辺いっけいさんが昭和のパワハラ、セクハラパワー全開で、周りの人達を振り回す、そのおかしさ。でも、そのパワーもある目標を目指すと、一直線。ひょっとしたら、その一途な思いが、時代遅れではありますが、今の時代には足りないのかもしれません。松本若菜さんの凜とした美しさが、色々な表情で振り回され、そして宮崎美子さんがそれを暖かく見守る、そんな暖かい映画。オヤジパワー全開の渡辺いっけいさんの、立ち止まって自ら見つめて、新たな思いになる、その変化も面白い。
豊橋、豊川、そして豊田の山奥、という愛知県の東三河でのロケ。
旦那さんが奥さんの書いている”旦那デスノート“をひょんな事から見つけてしまい、ショック。
奥さんはSNSへの投稿で普段溜まっているうっぷんを晴らして。生きていると、特に他人である人との生活、つまり夫婦生活では色々と。
日常の生活ではみせないその奥さんの不満、つまり本音を知って焦る旦那さん。そしてあらためて考え直して他人から同士でもある夫婦生活の立てなおし。朴訥な、マイペースな役をやるとばつぐんな香取慎吾さん、表の顔と裏の顔を使い分けるとてもキュートな岸井ゆきのさん、そしてその周りの人達も素敵に。
嫁さんに“デスノートある?“と聞いたら、書こうかな、と。ちょっと背筋がゾッとしたオモシロい映画
東野圭吾さん原作の久々の続編。
福山雅治さんの湯川先生、最初に観たときの、強烈なマイペースは、少し弱まった気がするのは、こちらが歳をとったせいかな。勿論、福山雅治さん、北村一輝さんもそれなりの歳を感じますが、素敵に歳をとっていらっしゃいますね。
最後のどんでん返し、東野圭吾さんのスピード感も相まって、あっという間に。
素敵な日本映画。
原作はイタリアの方でイタリアで映画化、そのリメイク版。
阿部サダヲのパワーが最初から全開、そして周りの人達が巻き込まれていきます。”孤独死“という誰にでも起きる社会問題を阿部サダヲのパワーと演技でコミカルに。でも、考えさせられる映画。阿部サダヲのパワーは勿論、ひと言も台詞のない宇崎竜童さんも凄い。くわえて宮沢りえさん、満島ひかりさん、という実力派女優陣も。
素敵な映画。
今月9月は、過去最高の9本、素敵な映画が多かったです。