J's日誌

中小企業診断士、経営管理修士(MBA)、事業再生士補、AFP。某NPO法人フットサル連盟副理事長。

「フットサル・ラボ!」パネルディスカッション2

2010-03-17 20:00:00 | Weblog


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先週土曜夜に参加してきた、標記ディスカッション。

第2回目は、スローインに関連して
若年層の育成への対応などについて。

(長文のため、途中に○を入れました)


 ※ ※ ※


【質問】
小学生とか、幼稚園児とかに対しても、同様の
スローインルールを適用した方が良いのでしょうか。
スペインでは、FIFAルールになったとき、ジュニアの
育成に関しても同じようなルール改正をしたのでしょうか。


【ミゲル・ロドリゴ フットサル日本代表監督】

私は、次の4つのルールを適用するのが良いと思う。
それによって、フットサルのゲームの印象はガラッと変わる。

1.キックイン・コーナーキックの代わりに
  スローイン、コーナースローを採用
2.GKへのバックパスを全て禁止
3.GKスローのハーフライン越え禁止
4.GKがペナルティエリアを出るのを禁止


スペインでは、3年前にFIFAのルールに変えたが、
各地域において、子どもの育成年代においては
前のルールを活かして適用しようというところがある。

今のFIFAルールは、技術・戦術面という意味では
子ども達の育成につながらないと考えているからだ。



先日、バーモントカップ(全日本少年フットサル大会)
を見たが、GKからのキックで相手ゴールへとロングボール
が飛んでいき、また相手GKはそれをキャッチしてロング
キック、ひたすらその繰り返しだ。

こんな環境で、どうして中盤でつないだり相手を交わしたり
する技術が身につくだろうか。それはフットサル選手を
目指すにしても、サッカー選手の育成としても同じだ。

中盤でプレスをかけられたら、すぐにフリーのGKに
パスして返す。GKはコントロールしてハイボールを
入れる。それをヘディングで競って、GKが取って、
またロングボールを入れる。この繰り返しだ。

これでポゼッションというものを覚えるか。
フェイントというものを覚えるか。ボールを
キープするための身体の使い方を覚えるか。



多くのスペインの、地域の協会では、1年だけFIFA
ルールでやってみただけで、「これはダメだ」ということで
非常に多くの地域で、元のルールに戻したのだ。

一番ひどいのは、ハーフラインを越えてからであれば
何回でもGKにバックパスが出来ることだ。

想像していただきたい。もしも、GKには一切
ボールを返してはいけないルールだったとしたら。

絶対に前にしか出せない。プレスをかけられたら、味方が
フェイントをかけてサポートに入るための動きをしなければいけない。

あるいは、どうしようもなければプロテクト、つまりキープの
ために身体を使い、運んで行って良いスペースを見つけて
ボールを運び、相手を交わしながら次のパスを出そうとする。

後ろに逃げる、ということさえしなければ、
いろいろな技術を身につけることができるのだ。



そういうことがあったために、昔のルールでは、
いっぱいボールの奪い合いもあったし、カウンターも
いっぱいあった。そしてゴールもいっぱい生まれていた。

で、それを見て、面白い、楽しい、と思うからこそ
試合会場に足を運ぶ観客がたくさんいたし、スポンサー
もたくさんついていたし、テレビもいっぱいゲームを
放映してくれたのだ。

でも、今のルールでは、ゲームによっては
まるで子守歌のような眠気を誘うものすらある。

ハーフを越えて、ちょっとでもプレッシャーがかかったら
チームで一番足元のコントロールが苦手だと思われる
選手(=GK)にボールを渡すという現象が起きるのだ。

これが一番良くないことだ。



自分が、育成年代のトレーニングに対して提言があると
すれば、今申し上げた4つの部分だけは変えるべきではない。

ちなみに自分が日本代表チームのトレーニングをやる
ときは、この古い、前のスペインルールでトレーニングを
やるようにしている。

GKへのバックパスを認めてしまうと、みんな動かなくなる。
子ども達にそれをやると、すごく多くの問題が起きる。
子ども達は長いボールで一発勝負する方が楽だから、
そればかりやるようになって、工夫しなくなる。



バーモントカップで12歳以下の選手のフットサルを見て、
その後15歳以下の大会のフットサルを見たら全く同じ。
あれだけロングボールがバンバン飛び交うフットサルを
集中的に見たことがなかったので、すごく自分の脳味噌に
ダメージを受けてしまった。頭が痛かった。

その晩は飲まずにいられなかったよ。(笑)

しかも、どのチームの監督達もそれを認めている。
こういうゲームをやっていて、どうやって将来的に
いい選手が出てくると言うんだ。こんなことをやって
いてはいけない。非常に深刻な問題だ。

フットサルのゲームの特徴が出るように、フットサルをプレー
する状況が出来るように、ルールを整えてあげなければいけない。



育成年代への影響はもちろんだが、プロのトップリーグでも、
そういう(FIFAルールで)魅力的ではない試合が続くことに
よって観客数が半減するという現象が起きてしまった。

今のような状況だったら、チームのサラリーの
半分はGKに渡すべきだ、ということになる。現状で、
半分以上の攻撃は、GKからスタートして決まっている。
それならば、人件費の半分はGKに与えられるべきだ。

概して、GKはチームの中で最も足元が苦手なのにも関わらず、
そういう人たちによって攻撃の口火を切ってもらっている。
現行ルールが、そういう状況を許しているのだ。

※ ※ ※

(続く)





なかのひと


文章にすると結構過激ですな(-_-;
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