J's日誌

中小企業診断士、経営管理修士(MBA)、事業再生士補、AFP。某NPO法人フットサル連盟副理事長。

日銀札幌支店レポートを読む

2010-03-10 19:00:00 | Weblog


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まずはこちらのレポートをご覧いただきたい。
日本銀行「家計調査からみた道民の家計動向」
今朝の新聞各紙でも報道されていたものだ。

道民の収入が全国と比べてどれくらい低いのか、
そしてその低い収入をどのように支出・貯蓄に
振り向けているのか、という分析をしたもの。


これ、家計調査のデータを元に分析しているが、
そもそもサンプル数が200世帯以下ということで
精度に相当問題がある、という前提はあるのだが。



最初に引っかかったのはこのくだり。

>「道民の家計収入が全国よりも低いことが、
>当地経済発展の重石となっているのではないか」
>との声も聞かれている。


道民の収入が低く消費が伸びないから経済発展を
阻害しているというよりは、むしろ付加価値を十分
に生み出していないから収入が低いのではないか。

もしそういう問題意識で分析にあたるのであれば、
そもそも付加価値率とか労働分配率に関する全国
との比較分析をする方が良いと思うのだけど。。。



収入に関するファクトの記述。

>ここ2年間に限ってみても、道民の実収入は、
>560~570万円と全国と比較して▲1割程度
>(▲60~70万円程度)低い状態となっている。

>この傾向を月額ベースで確認してみると、
>道民の実収入は、全国対比で毎月▲5~7万円
>少ない状況が続いている(過去7年間の全国との
>差の平均値は▲6.7万円)。


転職してきて年収が3分の1になった身としては
1割どころの低さでは済まないような気がするが、
全国平均との差なので、そんなものなのだろうか。



>消費支出のうち、道民が全国対比で支出を最も圧縮
>しているのが「食料」(過去7年間の全国との差の
>平均値は、消費支出全体が▲3.5万円に対し、食料
>は同▲0.9万円)。(中略)


いわゆる寄与度分析なのだが、この場合物価水準
の地域差については考慮しなくて良いのだろうか。

>もっとも、収入が厳しい中でも、飲料・酒類(特に
>酒類)に限っては全国を上回る支出が続いている。


話のネタになりうるのはここぐらいか(;一_一)

#冬場にストーブがんがん炊いて、Tシャツ1枚で
 コーラを飲むから12月に一番コーラの消費量が多い
 のは実は北海道、と大学の授業で習った記憶がある



個人的には、北海道に来て収入は激減しているものの
支出項目の大きなウェイトを占める住居費が東京圏に
比べると相当に低いので、何とか生活できている感じ。


ただ、今回のレポートを読む限りそういうファクトは
見られないので、ちょっと自分の実感とは合わなかった。

また、レポートの後半では金融資産形成や消費性向に
ついても触れられているが、このあたりの議論になると
集計データの平均値だけで語るのはちょっと厳しい印象。

ただし、可処分所得が低いから平均消費性向が高く
なっている(基礎消費に回さざるを得ないから?)
ということ、関連して金融資産形成が全国に対して
増えていかないこと、などは認識して良いのだろう。


いずれにしても「じゃあどうやって収入を増やすのか」
というところが問題となってくるので、やっぱり最後は
付加価値率とか労働分配率の議論になるのではないかな。





なかのひと


要は飲んでるから金が貯まらないってことか(-_-;
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